ねむみめも

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It's ineffable.

アイスランド旅行記[2]Temptation accomplished.

8か月ぶりに年末年始の旅行記を書きます…。アイスランド旅行記と銘打っていますが、まだイギリス初日。

 

旅程はこちらです。

 

海外旅行5年ぶり&10年ぶり夫婦がヒースロー空港に到着するまでの様子はこちら。

  

通勤ラッシュを乗り越えて

ヒースローでオイスターカードを購入してPiccadilly Lineに乗ること約1時間、ホテルの最寄り駅Caledonian Roadに到着。この間ずっと立ちっぱなし、東京メトロ東西線ばりのすし詰めの中で重いスーツケースが転がらないようにガードしないといけなかったのできつかった。ヒースロー着後すぐに移動すればここまで混んでいないのでしょうが、多少高くてもヒースローエクスプレスを使う価値を実感しまくった1時間でした。

でも着いた先のCaledonian Roadには、なんと地上までエレベーターがあってすいすい外に出られた…! 階段を覚悟していたのでこれはかなり嬉しかった。

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かわいい駅前の風景を目にして、ロンドン滞在に消極的だった夫がちょっとわくわくしはじめる。そうでしょうそうでしょう、かわいいデザインだらけなんだから〜とほくそ笑みながら歩き出しました。

駅からホテルまで15分くらいの道のりのはずだけど、スーツケースをがたがたひっぱりながらだとなかなか遠く感じた。途中おおきな刑務所の横を通過しつつも、ホテルに近付くと高級住宅街の香りが。

10時過ぎ、ようやくホテルに到着! The Cuckoo N1というちいさなホテルです。

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期待通りに外観がかわいい♡ ムービーしか撮ってなくてぼやっぼやのスクショですが…。

1階のバーはまだ暗いものの、正面ドア付近で一服している人がいたので声をかけてみると、ホテル&バーのオーナーでした。とっても朗らかでいい人!

で、ここが今回初となるまともに英語で会話しないといけない局面なわけです。夫は英語を話さないためコミュニケーションの一切合切が私にかかっている状態ゆえ不安が満ち満ちていましたが、オーナーが笑顔で迎えてくれたおかげでなんとか私も落ち着いて発話できて、心底ほっとしました。

なにせ5年前に母とロンドン&パリ旅行をした際は、話すのが怖すぎてほとんど英語を発さずに帰ってきたのです…進歩したね私…。夫が「めっちゃ普通に喋ってたぞ! なんか世間話してるっぽかった! すごい!」と無邪気に褒めてくれたので、そうか私の話し方でもちゃんと喋ってるかのように聞こえるのか、と前向きになりました。この心持ちでアイスランドでも楽しく交流できたから1軒目の宿がここでよかったな。そしてめちゃくちゃ褒めてくれた夫もありがとう。

まずは荷物だけ預けて出かけるつもりだったのだけど、前日まで数日間お休みしていたからチェックインできるよ、とのお言葉に甘えてお部屋に入ることに。エレベーターなしで3階のお部屋だからトランク運搬は大変…だけど私のトランクはオーナーが持ってくれました。ありがたや。

家具は推定IKEA多め。お風呂場も広いし、全体的に清潔感あっておしゃれで快適で、すっかり気に入りました。私が探していた時はどこの販売プラットフォームにも日本語ページがなくてちょっと迷ったんですが、予約してみてよかった。すごくおすすめできるホテルです。

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おいしそうなおやつ置いてあったよー!と見せびらかしている私。

1階バーの雰囲気も抜群で、天井までくまなくかわいい。宿泊者割引があるとのことで、夜はここのバーに来ようと決めて街に繰り出しました。

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ホテルの近所にいた英国猫。かわいい。


[ホテルの詳細はこちら(日本語ページできてました!)]

The Cuckoo N1 in London: Find Hotel Reviews, Rooms, and Prices on Hotels.com

ちいさなホテルでオーナーほか従業員の出勤が10時頃なので、荷物預けは10時以降です。ついでにバーの開店が12時なので、10〜12時に着いたら電話でスタッフを呼び出すシステム。事前にメールしておくと番号も教えてくれます。(2019年12月時点)

 

悪魔が咽び泣くパブでランチを

まずは近くのお店で腹ごしらえしようと思ったら改装中だったので、バス移動で私の好きなドラマ「グッド・オーメンズ」の作中に出てきたパブに向かうことに。

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(よかったら1話だけでもご覧になってみてください)

ところがバス停に着いてみると私のオイスターカードがない。きっとホテルまでの道でポケットさぐった時に落ちたんだと思う。ああ残金9.9ポンドよ。

カードがないとバスに乗れないので、しかたなく目的地まで歩くことにしました。GoogleMap曰く35分! わりと歩く。でもこれまでのロンドン滞在ではまったく歩いたことのない道ばかりで、英国犬もたくさん目撃できて、おなかがすいてること以外は非常に愉快な道のりだった。

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屋形船よろしく連なっていたボートたち、それぞれデザインが違ってていいな。

目的地直前、映画「キングスマン」冒頭でハリーがエグジーを待っていたHolborn警察署入口にて記念撮影。

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The King's Man楽しみですね。

そしてこの警察署から徒歩1分ほどのところにあるのがパブEnterprize!! クロウリーがアジラフェルを想って咽び泣く店です。

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外観もすてき!!

なお、Good Omensのロケ地についてはハルさん(@haru_halll)のこちらの御本をおおいに参考にさせていただきました。ありがたや。

 

お店の中はこんな感じ。ほんとにドラマで見た通りだ〜〜!

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天井から吊るされたクリスマスツリーがかわいい。

お客さんが少ないタイミングゆえか店員さんが全員着席してまかないランチを食べながらの対応で、びっくりしつつもこのくらいおおらかでもいいのかもしれんと思ったりしました。

さて、はらぺこだったのでしっかりごはん! 私はビーフパイ、夫はハンバーガーを注文。バーガーのつけあわせのポテトフライはいまいちだったけどパイはお肉がとろけておいしかった。

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誘惑のベンチと貪欲なリス

おなかが満たされたところで次なる目的地をTavistock Squareに定めて徒歩移動。途中、Russell Squareの駅で私のオイスターカードを改めて購入しておきました。もうなくさないぞ。

Tavistock Squareは、Good Omens最終話のラストシーンでアジラフェルとクロウリーが語らっていた公園があるところ。

このへん…このへんだけどふたりが座っていたベンチの配置とは違う!!!
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場所としてはここです。アマプラの映像を再生して確認しました(ルーターじゃなくてSIMカードにしておいてよかったと思った瞬間)。ここでクロウリーがアジラフェルをランチに誘い、"Temptation accomplished."したのです。ふふふ。

ただし冬なので木々はドラマよりもずいぶん寂しく、カラスの量はすさまじく、フンが落ちてこないかはらはらしました。

そして私が上の写真を撮影しているあいだ、夫は餌に貪欲なリスと邂逅していました(以下動画のスクショ)。

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餌をせっせと埋めてるところに人間が来たので更なる餌を求めて近付いたものの、何も得られず去っていった(いちおう去り際に振り返ってもう一度確認している)様子ですね…外来種とわかっていてももふもふでかわいいな。

このあと近くの大英博物館に立ち寄ってみるも、あまりの大混雑に参ってしまい、早々に退散。ミュージアムショップにかわいいティータオルあったんだけどな、次に来た時に買おう。

 

Charing Cross Road散策

薄暗くなってきたので(なにしろ日が短い)この日のロケ地巡りはここまでにして、ショッピングへ。

Wizarding Worldのグッズが揃うHouse of Spellsに行ってみたくて、Charing Cross Roadを南下しつつ他のお店もあれこれ覗いてみることにしました。

どんな土地でも書店を見かけると吸い寄せられてしまうのですが、まずはイギリスといえばのWaterstoneを発見。エコバッグを買いました。ペンギンブックスのヴァージニア・ウルフ書影デザイン! かわいい!

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これは翌日さっそくバッグを持ってご満悦な私。

さらにその先にはFoylesも。どちらのお店でも、並んでいる本の様子が日本とまるで違うので興味深い。判型がてんでバラバラに見えたけど、どうやって管理しているんだろうか。

歩き通し&暖房による乾燥がきつくて疲れてきたので、Foyles上階のカフェでしばしティータイム。道に面したカフェはどこも混んでたけど、ここはすこーし待てば座れたから穴場かも。ちょっと回復したら、またしてもエコバッグ、そしてCat in the Hatのグリーティングカードをゲットしました。無性に好きなんですよね、Cat in the Hat…。

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レジの店員さんが眼鏡にツインお団子でディセンダントのディジーちゃんみたいな女の子でね、ちょうど鼻をかんでるところに私が現れてしまって、慌ててティッシュをセーターの袖口に詰め込みながらにこやかに迎えてくれたのが面白すぎました。かわいい。つい「髪型かわいいですね」って話しかけたらはにかんでいて、またかわいかった。

 

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お次は「呪いの子」の劇場を横目に見ながらWizarding Worldシリーズのデザイナーさんのショップ House of MinaLimaに向かいます。この劇場、外観全体があまりにも世界観にマッチしていて近付くだけで観たくなってしまった。次に渡英する時は絶対に、たとえそれが夫との旅行だとしても絶対に、観る。

 

そしてミナリマ本家ショップも外観がパーフェクトにかわいい! ショーウィンドウ左側にアリスの本が飾ってあるように、Wizarding Worldのみならずミナリマのおふたりがデザインを手掛けたアイテムが所狭しと並べられています。

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1Fの床はハリーに届いた大量の手紙が散乱しているデザインで、上階にはアートワークの展示がたくさん。日本でのポップアップストアを経ていたから自制心を保てたけれど、ひとたび財布の紐が緩むとおそろしい量を買ってしまいそうな場所でした。最近移転してもっと広くなったみたいだからまた行きたいな。

ちなみにこのお店の斜向かいの劇場ではメリーポピンズがかかっていました。こちらも観たかった…!

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表通りに戻ったら、いよいよお目当てのHouse of Spellsへ。

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よーく見ると、ショーウィンドウの下の方にダイアゴン横丁の看板がある!

入口に剣が大量に刺さった銀色の椅子があって「こんなのWizarding Worldに出てくるっけ?」と不思議に思っていたら、WWの専門ではなくてファンタジー全般を取り扱うショップなんですね。あの椅子はゲームオブスローンズの王座だと、日本に帰ってきてから思い至りました。

ただ、品揃えは期待していたほどではなかった…! というか、おそらく東京がとても恵まれているのね。イベントで見たことあるグッズだらけでした。店舗限定品でも作ってガツガツ儲けてくれればいいのにな〜。

こちらで唯一購入したのがMACUSAロゴのラゲージタグ。

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シンプルかつロゴが映えるデザイン、ひと目見て気に入りました。早くこれ着けて旅に出たい。

 

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House of Spellsを出てすぐ、なんだかやばそうな気配をびびびと感じて入ってみたお菓子屋さん。私、こっくり味わい深い焼菓子も好きだけど、毒々しいくらいにカラフルなグミとか、シゲキックスよりすっぱいソフトキャンディとかも大好きなんです。

もうね、天国みたいなラインナップでした。しかも、選び抜いたお菓子たちをレジ台に置いたら、レジスタッフのお兄さんが「すっぱいの好きなの?」と話しかけてきて。全力で肯定したら背後の瓶から取り出したキャンディを渡され、不思議に思いながらも食べてみたらもーーーーーー口がもげるかと思うくらいにすっっっぱかった!!! かなりのすっぱ党ですが、人生で一番といえるレベルのすっぱさでした。いやーすごかった。店員さんは悶絶する我々を見て爆笑していました。

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袋詰め円盤お菓子と瓶詰め円盤お菓子と、もらったのとは別のすっぱいキャンディを購入(奥のくまさんはスーパーで買ったもの)。

 

コスメ欲も満たしたいので

せっかくショッピングエリアに来ているので、コスメも見るべくもう少し足を伸ばすことに。

まずはBoots(マツキヨ的な存在)の大きな店舗でFenty Beautyのハイライトをゲット。今回はアイスランドでたくさん買うつもりだからまだ荷物増やさないぞと思って自粛したけど、セールしてるし見たことないブランドもあるし、店内うろうろするの楽しかったな。

 

続いて、渡航前に気になりだしたCharlotte Tilburyの本店へ。ドキドキしながら扉を開けたらわりと狭い店内に店員さんがひしめいててさらに緊張…!

強い心で欲しいものを物色して、

・Hollywood Flawless Filter

・Airbrush Flawless Finish

・Hot Lips 2 JK Magic

を買いました。アイシャドウはものすごく迷った結果、決め手がないからやめておくことにした。でも色もパッケージもかわいかったなぁ…。

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パウダーケース、右上にひっそりと五芒星のマークが入ってるのがかわいすぎる。


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JK MagicはJ.K.Rにインスパイアされたカラーで、(彼女に対しては思うところあるものの)この月と星のデザインが素晴らしくかわいい。やや明るめのピンクベージュで使いやすそうです。MLBBな感じなので、今使っているベースカラー用の口紅がなくなったらこれをベースにするつもり。

本店を訪れたことで舞い上がっていましたが、よく考えたら同じもの買うなら百貨店のほうが免税対象になってお得ですね! 路面店にも免税店はあるものの、こちらはそうじゃないみたいでした。未来の私へ、次回は百貨店でコスメを買い漁ること。

 

愛すべきスーパーマーケットたち

そろそろ夕飯を食べたくなってきて、宿方面に戻るべくバス(ダブルデッカー!)でAngel(!!!)へ。

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Angel Station、あまりにも素敵な駅名だ。

5年ぶりのダブルデッカーは、もちろん2階に乗ります。隣の席のおじいちゃんがどうみても日本のみかんを、皮を剥きながらおいしそうに頬張っていた。ちなみにこの後、イギリスでもアイスランドでもちょくちょく地面に残されたみかんの皮を見かけました。人気なのかな。なんだか嬉しいな。

私は日本でも知らない土地をバスで移動するのが好きなのですが、やっぱりここでもバスは便利だなぁと実感。移動しながら観光できるし、前回来た時よりもGoogle Mapの検索精度があがっていてバス停にもほとんど迷わず辿り着けました。

 

Angelのバス停の目の前はショッピングセンター。安心のMUJIユニクロが入ってます。まあ日本よりだいぶ高いんだけど。夫が持ってきそびれたものをすこし買い足して(日本人の店員さんに「高いですよ、いいんですか?」と訊かれたけど、この時点の夫はまだ安心感を欲していたのである)、わくわくしながらショッピングセンター横のスーパーに移動。

ここ、なんとかなり大きめのWaitroseとSainsburyが隣接しているのです。よく片方つぶれないなぁと思ったけれど、両方に入ってみたら、

・Waitrose: 成城石井明治屋紀伊国屋みたいにハイクオリティなものも並んでいる

・Sainsbury: 地場スーパーのような品揃えかつ、IKEAコストコまでいかないけどホームセンターっぽい陳列

という印象の違いが。かぶってる商品もたくさんあるはずだけど、しっかりカラーがわかれてるからこの隣接が成り立ってるのねぇと納得しました。

この日買ったのはお菓子の写真にあったくまさんのぐるぐるフルーツシートYoyobearと、ベイクドビーンズ缶、レモンカード、それに紅茶と紅茶と紅茶。

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もっと買いあさりたい気持ちをぐっとこらえ、ふたたびバスに乗って帰途につきました。

 

思いがけないもふ充

荷物を置いてホテル1階のバーへ繰り出し、ぎこちなく注文をして席で待っていると、地元の人たちが集まるテーブルの中に…

い ぬ が!!!!!

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かわいい!!!!!(例によって動画の切り出し)

夫が大の犬好きなので私も影響されて犬好きになりまして道ですれ違うだけでほくほくしてしまうのです。お店の中にいるなんて。こんな幸福があっていいのですか。

じっと見つめていたら向こうから寄ってきてくれたので控えめに交流を開始。ほどなく飼い主さんが気付いて犬たちを紹介してくれたので、遠慮なくもふもふを堪能させていただきました。

手前の雑種の女の子がルーマニア出身のジェスちゃん。終始ピザを欲しそうにしてた。椅子の上にいるのがジャパニーズチンのシーリアちゃん。一点を見つめて微動だにしない姿がまたかわいらしかった。

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フードメニューがピザのみなのが玉に瑕ですが、インテリアはお洒落だしご近所さんたちの団欒もあたたかい雰囲気で、居心地の良いバーでした。午後はクリームティーも出してるらしい。

歩き通しで疲れ果てたものの、最後に犬たちと交流できて大満足な1日になりました。ありがとうジェスちゃん、シーリアちゃん、そして飼い主さん。

 

振り返ってみると、ロンドンといえばの観光名所を全スルーして、ひたすら歩いて眺めて食べて買って、という1日。でもとびきり好きなシーンのロケ地に行けたし、現地の空気を吸ってぶらぶら歩けるだけで楽しい。夫がロンドンに興味を持っていなかったことも、名所に行かずともなにも文句がないというメリットに転じていました。よかった。

ああ、ロンドンの空気を吸いたいな…。

 

予告: ロンドン2日目もほぼ公園とマーケットです。