楽しみにしていた映画が軒並み公開延期になってしまった2020年。映画館で観たのは10作だけ、家で観たのが映画とドラマあわせて40作。家時間がたっぷりあったわりに、途中からはそのゆとりに慣れてそんなに観なくなってしまっていてもったいないなと思っていたところ、年末になって急転直下で邦ドラにどはまりして楽しく過ごしているので良しとします。
順位付けはすごーーく難しいけど、振り返るきっかけとしてベスト5を考えてみました。なお、画像はすべて公式メインビジュアルをお借りしています。
5位:セックス・エデュケーション(ドラマ)
昨日と今日でセックスエデュケーションS1ep3〜S2ep3まで観ました。あらすじテキストの面白っぷりと、話数を追うごとに深みを増すドラマのギャップよ。どんどん好きになっちゃう…。隙なくおしゃれだし、群像劇がうますぎる。誰の話も胸にくるけど、エイミーのバスの話で泣いてしまった😢
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年3月22日
セックスエデュケーションS2ep5〜8観終えて、S1が2019年1月〜、S2が2020年1月〜だったことを知り、S3の放送時期を思って気が遠くなった日でした。ほんとうに群像劇がうまくて心がふりまわされちゃう。いいなぁ…。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年3月28日
第1話はなかなかパンチが強くて(性的な話題、という意味で)どうなるんだと思ったのですが、タイトルのとおり真摯に性に向き合った作品で、たくさんいる登場人物それぞれのドラマが細やかに描き出され、絡み合い、素晴らしく面白い。さらにすべてがおしゃれで映像として見るのが楽しい。エンタメ性とメッセージ性のバランスが完璧だなと思う。シーズン3が待ち遠しいです。
4位:リーマン・トリロジー(NTLive!)
厳密には舞台なのだけど、撮影されたものを映画館で観たので入れます。
リーマン・トリロジー観てきた…すっごいわ…
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年2月18日
リーマン・トリロジー、1日経って振り返ってみても凄まじかったな。淀みなかった。3人の役者が、ころころと役どころを変えながら、そして時に語り手になりながら、150年の物語を綴っていくの。詩みたいに淡々とした語り口で、でも確かな生活の匂いがする。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年2月19日
あまりに淀みがなくて、演出や美術も効果的で、「演劇がうまい」という感じ。ものすごい情報量があるんだけど、うまいからつるりと飲み込めてしまう。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年2月19日
役者さんたちはほとんど衣装も変えず、もちろんヘアメイクも変わらず、ほんのすこし小道具を足したりするだけで、目の前でどんどん別の人物に変化していく。切れ目なく。見事だったなぁ…。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年2月19日
舞台の上にあるガラス張りの箱が回転しながらさまざまな建物に見立てられて物語が進む。目の前の空間(私が観たのはスクリーンだけど)しか見ていないはずなのに、ちゃんとそれぞれの建物が、風景が、記憶にある不思議。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年2月19日
すべてが凄すぎて、呆然としながら観ていた記憶がある。リーマン・ショックの、あのリーマン・ブラザーズを巡る三代記を、3人の役者だけで演じきっていて、正直リーマン・ブラザーズへの興味はさほどなくてどうなのかな〜と思いつつもなんだか気になって観に行ったのですが、大大大正解でした。叶うならまた観たい。
演出のサム・メンデスさんは1917も手掛けられてるんですね。戦争ものを観られる心理状態の時に観てみようかな…!
3位:ストレンジャー・シングス(ドラマ)
ついにストレンジャーシングスを観はじめてしまいました。S1折り返し地点。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年4月25日
ストレンジャーシングスの登場人物のいいところ: 勘違いすることはあれど思考力がある(警察署長がめちゃ有能で好き)
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年4月25日
悪いところ: みんなやたらと危険な場所にひとりで突っ込んでいきがち
ストレンジャーシングスseason1完走しました…エル…
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年4月25日
ひとたび再生しはじめると止まらないことがよくわかるツイート。この翌週末にシーズン2と3も完走しました。
デザインは明らかに好みではあるもののホラー作品が苦手なので敬遠していたのですが、たぶんセックス・エデュケーションが良かったのでNetflixの人気作への信頼度が一気に上昇して観てみようと思ったような気がする。観て良かった。
ある少年の失踪からはじまるSFホラー……なのですが、たしかに怖いシーンはしっかり怖い(まあまあ血もある)ものの、要となる概念がファンタジー畑な私にも馴染みやすかったし、どのキャラクターも魅力的で人間ドラマが良い。世界観、美術、衣装も好き。いま私がいるこの場所の「裏側」、どんなかな…と考えちゃいますね。
主演エル役のミリー・ボビー・ブラウンちゃんが抜群に素晴らしく、エルの成長から目が離せない。ついつい日常生活で首をコキッとしたくなります。
2位:MIU404(ドラマ)
星野源&綾野剛主演のバディもの。11月の終わり、急にはまった。
しのださん@shin_chan28 のコスで気になってたMIU見始めました。これは、良いですね…再生ボタンを押す手が止められない。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年11月29日
みう8話見たんですけど、しま…あああ…めちゃくちゃ愛じゃん…
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月2日
7話はじんばさんときゅーちゃんも最高の最高に最高だったね…なんなの???なんかもう、1話の時のみんなのゴツゴツした部分が4機捜で過ごすなかで磨かれていってまるく美しくなってる感じがある、はぁ…
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月2日
いぶきがスーパーキュートなのは当然のことなので書いていませんでしたが、スーパーキュートです。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月2日
miu見終わりまして、浸るかと思いきやアンナチュラル激推しの夫と大論争タイムになってしまった
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月3日
いやしかし面白かった。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月3日
私としては最終話のストーリー展開でひとつだけ引っ掛かるところあるんだけども、しかしバディものとしてめちゃくちゃ面白かった。すぐさま見返したいところなのですが、夫が引かないので明日からアンナチュラルを見ます…。
ともかくひとつ言えることは、バディものが好きな人はMIU404を見ると毎日がもうちょっと楽しくなるかもよ、ということです。自由で野生児だけど闇に転がり落ちる可能性を秘めてる綾野剛と、切れ者の元エリートだけど自分を信じられない星野源のバディだよ!Paraviは2週間無料だよ〜!
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年12月3日
私はフォロイーさんのコスプレで気になっていて、夫は仕事相手から推されて、引っ越しが落ち着いたら観ようと決めていたのでこのタイミングに。正直、なんで放送当時にはまらなかったんだと己を責めたくらいにはどはまりしています。
日本のドラマがたいてい苦手でしっかり見続けられたことがなく、こんな勢いでのめり込んだ作品は初めて。制作にあたって「これまでにない刑事ドラマ、バディものを作る」という意気込みだったそうで、それゆえにこれまでのドラマが苦手な私のようなタイプでも楽しく観られたんだろうなと思います。ありがたや。
なんかこう、愛なんですよね。Good Omensからこっち、愛という言葉を使うことにとても慣れてしまったのですが、つまり広い意味の愛です。love、あるいはagapeかもしれない。バディの愛、彼らを取り巻く人々の愛、そして制作チームの方々の愛がびしばし伝わってきて、最高に楽しくて笑って泣ける。
1月3日朝4時より一挙再放送です。洋画沼の人も馴染みやすいと思う、特にアンクルお好きな方は好きかもしれない。ソースは私。
1位:ジョジョ・ラビット(映画)
昨年末にロンドンでちょくちょくポスターを見かけて気になっていて、1月どあたまに日本で観て衝撃を受けたまま1年間ずっと今年いちばん好きな映画の座を譲らなかった作品。
これね、検索するとジャンルが「戦争/コメディ」って出るんです。意味がわからないでしょ? ちゃんと戦争を真っ向から描いてるんです。その切り口が、あったかくてくすっと笑える毒っけもあるコメディ…感のあるヒューマンドラマなの。そして色彩があまりに美しい。
よ、よかった…ジョジョ・ラビット、なにもかもがよかった。フォロワーさん、きっと観ようとしてる方が多いと思うのですがスーパーおすすめです!!!観て!!!もうずっとワイティティに平伏す気持ちだった…こんなふうにものごとを愛にくるんで伝えられる人がいるなんて。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年1月26日
ジョジョ・ラビット、どこから感想かけばいいかわからないくらいに好きなところがありすぎたのだけど、いちばん大きな枠だと、映画が好きでよかったなぁと思った。し、エンターテインメントは生物として生きるには無駄なものだけど、やっぱり無駄なものはいちばん大事にしたいって思った。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年1月26日
私はほぼ前知識ゼロで行ったんですが、戦争ものという点で躊躇してる人がいたら、そこはワイティティ監督を信じてください。もちろん痛みや哀しみも描かれるけれど、一辺倒じゃなくて、可笑しみと鮮やかさ美しさがバランスよく配置されていて、それこそがメッセージをいっそう効果的に伝えてくれる。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年1月26日
スカーレット・ヨハンソンのブラックウィドウが大好きなんですが、ジョジョ・ラビットで主人公のお母さんを演じるスカーレット・ヨハンソンもつよさと眩ゆいばかりの美しさと、その奥にある不安とそれを打ち消す信念が映る瞳が大大大好きだった…
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年1月26日
あとね、アイアンマン2でハマー(復讐するインテリ眼鏡だよ)を演じていたサム・ロックウェルによるドイツ軍大尉もすんばらしいです。よかったところを書くとたのしみを奪ってしまいかねないからただよかったとだけ書いておく。
— mica✴︎😈👼 (@emymica) 2020年1月26日
無駄なものをこそだいじに、というのはずっと心に抱いているものさしなのですが、それを改めてしみじみと感じた作品でした。
映画館で鑑賞しながら、今すぐ好きなところを端から叫んで回りたい衝動に駆られつつ物語にも夢中、という脳がフルスロットルな状態だったのを覚えています。私の場合、戦争を描いた作品を観るにはかなり覚悟が要るのですが、ジョジョ・ラビットはそこの心理的ハードルがやさしく下げられていて、なおかつ深いところまで描かれているのがほんとうにすごい。ぜひ気軽に観てみてほしいです。
以上!
ああ、でもやっぱりここに書けなかった作品もどれもよかったな。ナイヴズ・アウト、ナウシカ歌舞伎、パワーレンジャー、ロミジュリ(ロイヤルバレエ)、チャーリーズ・エンジェル2020、グランド・ブダペスト・ホテル、ディセンダント3、ストーリー・オブ・マイライフ、エノーラ・ホームズ、ダンケルク、私立探偵ストライク、エミリーパリへ行く……書き切れないけどいろんな作品からいろんな種類のパワーをもらった。
で、しかしながら、やっぱり私は映画を観るなら映画館で観るのが一等好きだなと実感した年でもありました。体験として好きなのはもちろん、映画館で観るのと家で観るのとでは伝わる魅力が大幅に違う作品は確実にあるし、スクリーンで上映する前提で作っているクオリティをしっかり味わい切れないのはあまりにもったいない。
もっと安心してみんなが出歩けるような日が来たら、どうか今年あいまいな状況下で封切られた映画たちにまた映画館で掛かるチャンスがありますように。映画館、そして映画に限らずエンタメ業界が持ち堪えられますように。撮影中あるいは中断している作品たちが無事に完成に辿り着きますように。
そういえば今年は供給が落ち着いていたけれど、2021年はまたMARVELにも大フィーバーしそうです。楽しみだな。来年もたくさん素敵な作品を観て、あと今年よりもアウトプットを増やしたい。今しばらくは安全第一で、主におうちでエンタメをもりもり楽しみお金を投じてゆく所存です。まずは年始にクイーンズ・ギャンビット観なくちゃな。