ねむみめも

ねむみめも

It's ineffable.

2021年に出会った映像作品ベスト5

今更!!!

たいへん今更ながら、やっぱり脳の外に整理立てて記録しておくっていいなと思ったので書きます。

実を言えば去年は途中から鑑賞作品メモをつけそびれていて、遡るのが面倒になっていたのである。でもまあtweetとサブスクの視聴履歴でだいたいわかるかもしれぬとさらってみたところ、2021年、映画館で観られたのはたったの8作品だけ。「ヤクザと家族」は2回観たけど、1年間に10回も映画館に行けなかったなんて。そして、家で観たのも新旧および再視聴あわせて映画9作品、ドラマ14作品、TVアニメ5作品でした。少ないな。ひきこもってる間なにしてたんだっけ……それに引き換え今年は異常にドラマを観まくっているので年末は順位付けに悩みころげそうだなぁ。

ただ、計36作品の中でもMCUの新作が多かった上にどれも印象的だったのでマイベストを選ぶのが難しくて、これはこれで散々悩んだ。あえて順位付けするなら、こう。

 

5位:コントが始まる(ドラマ)

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(引用元:コントが始まる公式Twitterアカウント

まさかここまで心にしみこむとは思わなかった作品。菅田将暉さん主演。彼のオールナイトニッポンを聴いていたら他の主演ふたり、神木隆之介さんと仲野大賀さんがゲストにいらして番宣していた回が非常に楽しげな雰囲気で、2020年にどはまりしたMIU404での菅田くんのお芝居が好きだったので、これは初回観てみようと決めた。

ら、うまく生きられない人、わかりづらい弱さを抱えた人、心にしこりを残し続けている人の描き出し方がえらくリアルでなおかつやさしくて、胸がぎゅうぎゅうになった。でもタイトルの通りお笑い芸人トリオの話なので、全体的にはコミカルなムードなのも良い。私以上に夫が気に入って、放送終了後もたびたび録画を再生していた。主演3人に加えて有村架純さんと古川琴音さんにも魅了されてしまい、琴音ちゃんがCMに映るたびに夫婦で「あ! 妹!」と叫んでいる。

 

4位:ホークアイ(ドラマ)

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(引用元:Hawkeye | Disney+ Originals

いや〜〜〜爽快だった。クリント・バートンとケイト・ビショップの微妙な関係性の変化を丁寧に描きながら、どこまでもしっかりとエンタメ。画面も煌びやかで目に楽しい。最終回のエンドロールを大満足で眺められたし、今後の展開にもわくわくしてしまう。Disney+のMCUドラマシリーズでいちばん爽快感があったんじゃないか。数少ない、私が読んだことのある原作コミックからのドラマ化だったんですが、原作のおしゃれさと軽妙さがちゃんとMCUの中に昇華されてたように思う。そしてエレーナ……エレーナ……! この先が楽しみじゃ〜〜!

ホリデーシーズンに観るのにぴったりで、トリッキーなところは無くとも突き抜けて楽しかったのでこの順位にいたしました。

 

3位:ワンダヴィジョン(ドラマ)

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(引用元:マーベルドラマ『ワンダヴィジョン』|ディズニープラス公式

ワンダちゃんが好きなのもあるけれど、とにかく仕掛けが素晴らしかった。シットコム作品の再現ぶり、ビジュアルのかわいさ、話数を追うごとに解き明かされていく得体の知れない怖さ。わからない恐怖とわかりたくない恐怖、ついでにわくわくしちゃうエッセンスまでもが絶妙に混ざり合っていて、心が揺らいで惹き込まれる。毎週「どうなっちゃうの?!!」とエンドロールに向かって叫んでいた。

ワンダの過去の見せ方も面白かったな。彼女の抱える苦しみや葛藤を、彼女自身と一緒に追体験できる演出、にくい。ラストは胸が引きちぎれるかと思いましたが……そして「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」でさらに打ちのめされましたが……まだ先があるって信じています、ケヴィン・ファイギ様。

キャラクター軸だと、「マイティ・ソー」シリーズで好きだったダーシー・ルイスの登場が嬉しかった。完全に想定外だったので嬉しすぎるサプライズ! きっとラブ&サンダーでも活躍するよね? そわそわ……。アガサ・ハークネスの衣装や佇まいも大好きだったので彼女のドラマも楽しみです。過去編になるのかな? 去年コミコン開催してたら彼女のコスプレする人少なからずいただろうなぁ。

 

2位:ヤクザと家族 The Family(映画)

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(引用元:ヤクザと家族 The Family公式Twitterアカウント

短く語ることが難しい……。MIU404からの流れで、綾野さん主演なこと、また気になっていた藤井監督の作品ということで夫とふたりで観に行った。1回目、映画館を出てもまだ呆然として頭がうまく回らなかったのを覚えている。受け取ったもの、受け取れなかったもの、己の中で立ち昇っては消えるもの、いろんな思考がごちゃごちゃに絡まって呆然としていた。

帰って、millennium paradeによる主題歌「FAMILIA」のMVを観て、初めて泣いた。たしか1週間後に2回目を観に行って、ようやく思考回路が動き出し、エンドロールでまた泣いた。

「泣ける作品」は別に好きじゃないんだけど、とかく頭を掻き回される、考え込まざるをえない作品で、メッセージ性が強いというよりも、とてつもなく美しい映画の中の、見えるもの、聞こえる音の隅々にまで問いが染み込んでいるような気配がするのが、すごい。

結構危ういところもあると思うんです、監督のインタビューを読み漁ってもなお、もやもやするところもある。でも主人公たちをまるごと肯定することが答えでもないと思っていて、考え続けなければと思わせてくれる、ずっと大切にしたい作品であることは間違いない。

 

1位:陳情令(ドラマ)

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(引用元:陳情令公式Twitterアカウント

10月9日の夜にAmazon primeで第1話の再生ボタンを押したのがすべての始まり。なんでこの日だったのか覚えてないけど、どうやら2019年と2020年の初め頃にも私は陳情令が気になっていたようで、しかし沼の深さを察知して様子を見に行くタイミングを計っていたんだと思う。正解だった。第2話の途中まで観てもいまいち話が掴めず、かといって放り出すのもなんか違う気がして、いったん原作第1巻を読んでみるかと電子書籍をぽちったところ、気付けば朝になっていた。

(ちなみにこのふたりのカップリング名はほんとうは忘羨と書いてワンシェンです。ドラマはBL作品じゃないけどね)

それからドラマの視聴を再開したら俄然解像度があがり、今度は心にダイレクトヒットしすぎて一気に摂取できず、すこし観てはキャストについて調べたりなんだりするうちに中国ドラマの沼に浸かりきっていました。怖い。

今更説明するのも……と思うんだけど、何がそんなに良いのかといえば、主役ふたりのみならず緻密に編まれた複雑な人間模様、私にとっては新鮮な異文化感(世界観や設定、衣装、音楽)、キャストの方々のあまりにも雄弁な瞳、そして麗しいビジュアル、でしょうか。細かく挙げ出したらきりがない。

もうね、たっくさんキャラクターがいて、それぞれの視点で捉え直すと新たな発見がぼろぼろ出てくるし、悪役もひとくちに悪と断じきれなかったりする。彼らが生きる世界の行く末、名も知らぬ誰かの人生にまで思いを馳せたくなるのです。

メインキャストの中には演技経験が浅い人も多いはずだけど、細やかなお芝居と演出で、何回観ても新鮮に楽しめるので困ってしまいます。予算が潤沢じゃないがゆえの粗い部分もご愛嬌。

ただただ全50話というボリュームだけが人に勧める際のネックなのだけど、完走したらあと50話欲しいと思うことうけあいです。あと、序盤は中国時代ファンタジー(仙俠もの)ならではの特殊用語も多くて混乱をきたしがちでして、そのあたりを同時視聴で解説することも可能ですので気になる方はお気軽にお声かけください。

なお、私は藍忘機が好きです。白い方です。

 

ふう。

ドラマ「ロキ」はいまだに消化しきれておらず、入れませんでした……が、かなりの引力で心を掻き乱された作品だったな……2周目したいけど心の準備が1年経ってもできていない。「ブラックウィドウ」も言わずもがな良かった。エレーナ、今後のMCUでたくさん活躍してほしいな。

アニメだと「かげきしょうじょ!」が好きでした。原作既読なのに毎話泣いてしまったし、エンディングアニメーションがきらきら眩くて、絶対スキップせずに最後まで観てた。

NTLの「ジェーン・エア」は「知っているはずなのに新鮮」という嬉しい体験ができた。

年内に完走しなかったので入れなかったけれど、先日書いた中国ドラマ「風起洛陽」との出会いも衝撃でした。

さて、2022年もあと半年。どんな作品に出会えるかな。まずは7/8公開の「マイティ・ソー ラブ&サンダー」がはちゃめちゃに楽しみです! (ワイティティ監督が出演してる「海賊になった貴族」も観たい!)

 

▼2020年のマイベストはこちら。

中国ドラマ「風起洛陽」が良すぎる

から観てほしい、という前のめりな記事を昨年末に書きかけたものの、現地配信が途中から有料会員限定になってしまって布教ハードルが上がり、ついでに私自身が鎮魂に寄り道して戻れなくなったため下書きフォルダに眠らせていた。が。はやばやと! 想像以上にはやばやと、このドラマが日本に上陸することになったわけです。

5月4日(水)20:00〜WOWOWにて放送開始です。

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(引用元:WOWOW海外ドラマ公式Twitterアカウント

WOWOW様、ありがとうございます!!!

寄り道が長引いて配信完走できずにいたのですが、せっかくなら日本放送開始前にいったん観終えようと思い、GW前に完走。あるキャラクターについてショックを整理できていないところはありつつも、全体としてはもう平伏す勢いで満足です。

中国ドラマ初心者の私なんぞが書かなくても……とも思ったけど、風起洛陽を観るか迷っている、あるいは陳情令吹替版のためだけにWOWOWに加入するか迷っている方の背中を押したい、あわよくば風起洛陽の話で一緒にきゃっきゃできる人が増えてほしいという私欲を込めてキーボードを叩いています。

「風起洛陽」に惹き込まれた経緯

- 王一博主演

そもそも私がなぜ日本向けに整備されていないドラマを観たかといえば、「陳情令」ですっかりファンになった王一博が主演している新作だから。中国では2021年12月1日配信開始。告知画像をうらやましく眺めるばかりだったけど、数日経って、日本でもiQIYI(中国の動画サブスクサービス)国際版で視聴可能なことに気付いて感動した。日本語字幕はないが、英語ならある。ちょっとがんばれば、中国の新作を、現地と同じタイミングで観て理解できるなんて!

※重要な追記:「陳情令」は実写ながら吹替音声でしたが、「風起洛陽」はご本人の声です。これにも感動。声優さんのお芝居も好きだけど、私は王一博の声質も発声も発音も無性に好きなので……沼……。

それで、完全に王一博目的で(動いている新ビジュアルの王一博を見たいな〜という程度の軽い気持ちで)手を出したところ、あまりにも映像が美しく、物語もキャラクターも魅力的で、完全に心を掴まれてしまった。もう! もう! 作り込みが本当に緻密で、洋画が好きな人たちにも薦めてまわりたい。

- 光が美しい、つまり推しが最強に美しい

とにかくどのシーンでも光が美しく、カメラワークはかっこいいし、美術も衣装もセンス抜群で眼福です。ティザービジュアルがその証拠。

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(引用元:风起洛阳官微

そしてこの王一博as百里弘毅の場面カット。

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(引用元:风起洛阳官微

こちらの百里弘毅の自室デスクでのシーンは度々出てきますが、毎回息が止まるほどに美しい。どのロケーションでも光が王一博を(いや他のキャストさんも)美しく包んでいるけれど、この場所がとびきり好きです……泣いちゃう。

メイキング動画も! キャラクターに息を吹き込むべく作品世界を細部まで作り込んでいく様子がいろんな角度から写されています。言葉がなくてもわかるので、ぜひ、ぜひ一度見てください。とにっっかく美術が凄まじいから。(※WOWOWオンデマンドで日本語字幕付きの同映像が配信中)

城下町のセットだけでも14,000平米って! 引きの映像もリアリティあるなぁと思ってましたが、本物だったんだなぁ。他のインタビュー記事でも「なるべくCGを使いたくなかった」との話があって、質感の表現のクオリティに納得しました。 


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(引用元:风起洛阳官微

ああ、好き……。

動画後半には衣装や所作についても出てきて興味深い。もっと見たいなぁ、設定資料集出ないかな。

- 生きづらさを抱えた一匹狼たちの物語に胸が熱くなる

主役の高秉燭と百里弘毅+戦いに参画する武思月、3人の特徴を短くまとめるなら、

・高秉燭:叩き上げの武、迫害に苦しんできたアウトロー
百里弘毅:知と技術、賢すぎるがゆえの隔絶
・武思月:地位ある正統派の武、箱入り(あるいは箱に押し込められた)娘


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(引用元:风起洛阳官微

そして全員がそれぞれの立場で一匹狼。信念を持ち、生きづらさを抱えながらも真実を求めて足掻くひとりとひとりとひとりが、心を預けきらずとも各々の力で補い合って連携していく様が最高にかっこよくて気持ちいい!!! それも「強い人が集まったらそりゃ強いよね!」となるわけではなく、ソロプレイヤーの集合体ゆえのままならなさも描かれるので説得力がある。物語が進むにつれて、3人の関係性はもちろん、周囲との関係性にも変化が生まれ、その成長にうるうるしてしまうシーンもありました。

- 執念深く追究されたアクションの生々しさ

アクションへのこだわりも素晴らしい。一部本編映像も出てきちゃいますが、こちらのメイキング動画では各キャラクターのアクションについて深掘りされていてものすごく面白いです。序盤のとあるアクションシーン、ひとつのシーンだけに6日費やしたと話されていてびっくりと同時に納得。観ていて、何かが違う、異様なまでにキャラクターの意思を生々しく感じるアクションだなと気になっていたので。


(サムネイルのヴィクトリアかわいい)

 

さて、ここからもうちょっと具体的に作品を紹介します。視聴の楽しみを阻害するようなネタバレはしません。

 

「風起洛陽」作品概要

- タイトル表記

・中国語(簡体字):风起洛阳(Fēng Qǐ Luòyáng)
・日本語:風起洛陽〜神都に翔ける蒼き炎〜
・英語:Luoyang

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(引用元:风起洛阳官微

日本版のサブタイトルは「なにゆえそうなった?」という気持ちが拭えませぬ。作中で「蒼き炎」が暗示するものは斃すべき対象のはずで、「翔ける」印象はないんだよな……蔓延るとか潜むとかじゃないかな、それだとサブタイにしがたいのはわかるけど。きらきらしい雰囲気が必要だったのかしら。公式紹介文にある通り、ドラマの中身はきっちり「サスペンス時代劇」です!

- 原作

馬伯庸『洛陽』

長安二十四時』など既に映像化ヒット作がある人気小説家なのだそう。ハヤカワのアンソロジーに寄稿された短編以外は今のところ日本語で読める作品はなさそうだが、ドラマがあまりに面白かったのですごく読みたい。最近iQIYIで配信が始まった、白宇主演の「风起陇西」も馬先生の同名小説が原作です。シリーズで制作するから洛陽にも「風起」を追加したのかな?

- あらすじ(WOWOW作品ページより引用+補足

※引用元:WOWOW作品ページ

武則天(中国史唯一の女帝!)が建立した王朝・武周(690年〜705年:前後の時代は隋→唐→武周→唐→五代十国、舞台となるのは神都・洛陽(ちなみに王一博の出身地)。不良井と呼ばれる貧民街でひっそりと暮らす高秉燭(ホアン・シュエン)は、5年前、皇太子襲撃事件に巻き込まれて仲間たちを亡くしており、以来彼らの仇を討つことだけが生きる目的になっている。ある日、密告をするために洛陽を訪れた父娘が殺される事件が起きる。彼らが訪れた相手は工部尚書(インフラ・建築関係の役所トップ)の父親を持つ百里弘毅(ワン・イーボー)だったが、弘毅自身にはなぜ彼らが自分のもとを訪ねたのかわからなかった。
その後、弘毅は柳家(有力貴族)の娘・柳然(ソン・イー)との婚礼の日を迎えるが、その夜、父親が何者かに殺されてしまう。容疑者となったのは、現場に居合わせた高秉燭。宮中警備を担う内衛の武思月(ビクトリア(ソン・チェン))(内衛唯一の女性武官)は捜査を開始するが、彼の人となりを知るうちに真犯人が別にいることに気付く。それぞれの想いから事件を追う3人は、やがて洛陽全体を巻き込んだ巨大な陰謀に近づいていく。

もう最初から最後まで、何回騙されたかわからない。丁寧に騙してくれるので気持ちが良い。おや?→勘違いか→うわーーやっぱり?!/えええまさかそんな!という叫びを繰り返してしまう全39話(1話40分)。そしてサスペンスとしての面白さもさることながら、「女」の在り方をめぐって渦巻く思惑も興味深い。

なお、直接的な戦いへの参画頻度&キービジュアルの印象から、私はてっきり武思月も含めて3人主役かと思って観てしまったのだけど、高秉烛&百里弘毅が主役です。

 

キャラクター紹介(私見

※漢字は日本語の字に統一(したつもり)。

- 高秉燭(こう・へいしょく、中国語読み:ガオ・ビンジュー)/演:黄軒

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(引用元:风起洛阳官微

初っ端の登場からして不穏な雰囲気が漂うお尋ね者。キービジュアルの見た目と全然違ってびっくりした。元貧民街管理官で、仲間を殺した奴らに復讐するために動いているけど宮廷からも睨まれているので常にスリリングな立場。

戦闘スタイルがかなりワイルドというかえぐい。迫害される貧民街に生まれ育ったうえに5年間孤独に戦い続けているので尖りまくってるし荒っぽいしで嫌なやつに見えそうなものなのに、不思議と応援したくなるのがすごい。精神的に危うい状態なのが伝わってくる。黄軒は「空海」の白楽天を演じていた方だと途中で気付いて驚きました。ぜんっっぜん違いすぎてわからなかった。

他者を信じることを拒否していた高秉燭が、武思月と百里弘毅との出会い、協働によって変わっていくのが胸にきます。ただ、個人的には心を開いてからの高秉燭はどうも要所要所でかっこつけ方がこってりしてるな〜と思っちゃう。笑

- 百里弘毅(ひゃくり・こうき、バイリ・ホンイー)/演:王一博

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(引用元:风起洛阳官微

百里家の次男なので、「二郎(アーラン)」と呼ばれることが多い。お父さんが工部尚書=建築系お役所トップ、職人の家系なので物作りが得意、科学・物理方面の知識もある研究者気質。食が好きで、趣味が高じてひとりミシュランガイドのようなこともやっています。

父から結婚を強いられ反発。お相手で幼馴染の柳然(リウ・ラン)に対してはとりつく島もない態度。技術者としての研鑽・探究が第一で、なおかつ自分の興味・目的以外に割くパワーが限りなくゼロに近い人物なんだと思う。柳然は昔からそういう彼を見てきた上で好いているのか、無下にされても健気に見つめ続けている。ほんのすこしずつではあるけど彼女との関係も変化していくので、単なるひどい男としてがっかりさせられて終わる心配はありません。

極端なところはあれど、弘毅は思考の俎上にあがったものに対してはものすごく真摯で真剣、頭の回転も早い。賢すぎていろんなものを避けて生きるようになったのかなと思わされる。そしてその聡さをひけらかさず、淡々と思考を積み重ねていくのがほんとうにほんとうに良いんです……。考えることを、諦めない人なんだなと。

序盤は無駄なことは喋らず表情もほとんど変わらないクールで気難しげな人物として描かれますが、「陳情令」の藍忘機とはまた違った寡黙さ。瞼や瞳、頬や首のわずかな動きで感情の機微が伝わってくるから、やっぱり王一博すごい。ますます表現が細やかになっている。一瞬たりとも目が離せません。なお、序盤も藍湛よりは喋りますし、物語が進むともっとたくさん喋ってくれます。

そして弘毅を取り巻く光、色、あらゆる要素が王一博の美しさを効果的に引き出しており、美しすぎて変な声が出る。敵と対峙するシーンでは弘毅の覚悟が伝わってくる立ち姿に感服したし、迷い揺らぐ表情も良い。弱ってる弘毅、かわいそうなんだけどビジュアルは最高で、昏い瞳とかほつれた髪とか映ると情緒がしっちゃかめっちゃかになります。

ハイスペックでありながら戦闘能力はしっかり低いのもまた面白さを引き出す要素になっていて、身体的には弱くても、優れた観察眼によってその場にある物を選び取って状況を生かす、という職人だからこその戦い方をする。人物としても、作品の作り込み方としても好きなポイントです。

シリアスメインな物語の中で、彼のマニアックさや世間とずれた気質ゆえのくすりと笑えるシーンもちょこちょこあって、とにかく多彩な表情を堪能できる。いくら王一博が演じているとはいえ、キャラクターとしてこんなに好きになるとは思わなかったな……。

- 武思月(ぶ・しげつ、ウー・スーユエ)/演:ヴィクトリア(宋茜)

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(引用元:风起洛阳官微

内衛、つまり宮中警護を担当する女性武官。この時代、女性で武官って実際いたんだろうか。

姓が「武」なことからわかるように女帝の血縁者、でも傍系だから同じ武家の中でも虐げられてきた過去がある。実の兄が内衛のトップだけど、まわりは男性だらけなうえに血筋によるしがらみもあり、早く実績をつくって認められたいと考えている様子。冒頭、力みすぎて空回りしていそうな雰囲気が「ファンタスティック・ビースト1」の時のティナにちょっとだけ似てる。きっちり活躍もしますが、空回りしかり、頑なに理想を守ろうとするところなんかも、高秉燭とは違った方向に危うく見えてくる。主役ふたりと比べるともどかしく感じるところの多いキャラクターだけど、どうかのびのびと羽ばたいてくれ、自分なりの幸せを諦めずに掴んでくれと願わずにはいられません。

号は「月華君」、なんて美しい……! 名前負けしないくらいに美しい人なのがまたすごい。武官の制服でのアクションも鮮やかだし、時折見られるドレスアップした姿は天女のよう。

- 柳然(リウ・ラン)/演:宋軼

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(引用元:风起洛阳官微

有力貴族である柳家の七女で、百里弘毅の幼馴染であり婚約者。たいてい「七娘(チーニャン)」と呼ばれています。宋轶は「慶余年」の若若役の方ですね。妖精のごときかわいらしさ。砂糖細工みたいなのよ……二郎と七娘が並ぶとあまりに美しくて拝みたくなります。正直、「陳情令」で王一博のファンになったので、お相手役に拒否感を抱いてしまわないか不安だったんですが、まったくもって問題なかった。ふたりとも大好き。

徹頭徹尾、百里弘毅のことが大好きで、天真爛漫。そして見かけによらず精神が強靭。そうならざるを得ない境遇だったのかもしれないとも感じます。弘毅ひと筋なのはずっと変わらないけど、弘毅との接し方、自分の意志の持ち方・表し方はだんだん変化していって、観ているこちらまで嬉しくなってしまう。

思月と違って武力はないし、弘毅と肩を並べるほど知識があるわけでもない。他の3人と比べたら弱い存在だけど、彼女の何気ない言葉が弘毅に気付きをもたらすこともあるし、彼女だけのやり方で弘毅を理解することもできる。爽快な強さがなくとも、心の奥底にあるひそやかな強さと一生懸命な輝きが魅力的なキャラクターです。

 

主要人物はここまでですが、私の好きなキャラクターをもう少し紹介します。

 

- 申非(シェンフェイ)/演:李俊賢

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(引用元:风起洛阳官微

百里弘毅の従者であり、おそらく百里家の中でいちばんの弘毅の理解者。基本的に弘毅に指示されたことはそつなくこなすので、かなり能力が高いと思われる。ちゃっかりしたところもあって、たびたび笑わせてくれる。作品として目玉のバディは高秉燭と百里弘毅だろうけど、申非と弘毅も、主従でありながらバディに近いと思う。ふたりの関係が大好きです。

- 白浪(バイラン)/演:蒋龍

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(引用元:风起洛阳官微

高秉燭の昔馴染みで弟分のような存在。詐欺で生計を立てていたが、陰謀を追う高秉燭の手助けをして報酬をもらうように。「風起洛陽」のオアシス。お調子者で目端が利き、ちょっとおばかな瞬間もあるので、白浪が出てくるとほっこりする。お駄賃あげたいし、おいしいものたらふく食べてハッピーに暮らしてほしい。

- 窈娘(ヤオニャン)/演:張儷

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(引用元:风起洛阳官微

高秉燭が出入りするカジノの女主人。好き。大好き。美しく、妖しく、でもどこかあどけなさもある。高秉燭に好意を寄せているのであろうけれど、高秉燭は彼の事情に深入りさせてくれない。共闘する思月との対比が切なく、でも窈娘自身も何か事情を抱えていそうで気になってしかたなかった……のですが、完走した今、登場した時よりずっとずっと好きです。は〜〜〜。

- 李頓(リー・ドゥン)/演:王偉華

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(引用元:风起洛阳官微

太子。女帝の実子(のはず)だが、女帝からは治世者に足る器ではないとみなされている。史実において武則天の実子であった李顕(中宗)がモデルらしい。太子とはいえ年齢はわりと上ですね。演じているのが「鎮魂」で趙雲瀾のお父さん役だった方で、皇族としての矜持や凄みもありながら、実母である権力者に見限られていることへの焦りや苦しみ、どうにか挽回しようと足掻く悲哀が見事でした。

 

以上。ちなみに、Wikipediaの中国語版・英語版だとキャスト表にもサラッとネタバレが含まれているのでご注意ください。

 

物語としての特筆ポイント

・仙術の類いは出てこない。錬金術と科学。飛ばないけどアクションと頭脳戦に見応えがある。
・簡単に色恋には帰結しないし、人間関係の距離の縮まり方が速すぎない。
・基本シリアスで重厚感があるものの、コミカルなパートもちゃんとあるので緩急がついていて楽しい。
・視聴者を騙し続ける演出の妙。
・伏線回収時はしっかり回想が入るのでわかりやすい。
百里弘毅が品評する食べ物がおいしそう。(原作者が食べるの大好きなんだそう)
・画面の構図に感情が暗示されているのが心に沁み入る。ロングショットがどれも美しい。
・歴史を感じさせる建物、空間が物語に厚みを与えている。

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(引用元:风起洛阳官微

・序盤は情報が多くて混乱しがちだけど、すこし進むと随時状況を振り返ってくれるので安心してください。サスペンスなので「わからない」ことそのものが楽しいですし。

 

中国古都ドラマシリーズはまだまだ止まらない:华夏古城宇宙

この記事によると、「風起洛陽」は华夏古城宇宙(Chinese Historic City Universe、中国古都ユニバース)の第一弾という位置付けらしい。中国の地方文化と世界の視聴者をつなぐ架け橋になることを目指していると。地方創生、観光誘致の目的があるんですね。

The concept of the Chinese Historic City Universe encompasses a variety of content drawing inspiration from Chinese cities with long histories such as Beijing, Guangzhou, capital of South China's Guangdong Province and Dunhuang in Northwest China's Gansu Province. It  aims to create a bridge between China's local cultures and global audiences, an iQIYI representative told the Global Times.

Luoyang was chosen to be the first stop on the road to creating this universe. The production team worked with local professional institutes to restore the prosperity of the ancient capital from its food and customs to its architecture.

(上記記事より引用)

最近現地で配信が始まった「风起陇西(風起隴西)」が第二弾。さらに! 下の記事には広州や北京、敦煌の物語も制作が進んでいるとあり、タイトルも「广州十三行」「两京十五日」「敦煌」と決まっているようです。

「風起洛陽」公開後、洛陽が人気になり、はっきりと経済効果があがったために、既に20以上もの都市からIP共同開発の申し出があったのだとか。すごいな〜!

 《风起洛阳》虽已收官,但“华夏古城宇宙”的IP打造却步履未停。据悉,“洛阳”主题剧本杀、VR全感将于2022年3月后改造完毕,主题酒店将于2022年底落成,游戏也将于2023年前推出。《风起陇西》《广州十三行》《两京十五日》《敦煌》等地域文化鲜明的剧集,也均在“一鱼多吃”的打造序列中同步推进。据爱奇艺专业内容业务群(PCG)总裁兼首席内容官王晓晖透露,洛阳之后,已有20多个城市主动寻求与爱奇艺合作;未来爱奇艺也将围绕“华夏古城宇宙”自主打造IP,继续深耕其他产品形式,为大众提供更为丰富、多元的IP体验。

(上記記事より引用)

まだ観ていないんですが、「風起洛陽」もドラマの他にアニメが既にあって、こちらではドラマよりも前の時間軸における弘毅と柳然の物語や高秉燭の過去が語られているそう。

バラエティ番組もあるし、

漫画「风起洛阳之腐草为萤」は今年1月時点で8.3億PV、ドキュメンタリー「神都洛阳」も展開済で、映画「风起洛阳之阴阳界」が予定されている。2022年末にはテーマホテル開業、2023年にはゲーム化、未定ですが舞台化なんかも構想しているようで、ゼロから開発したIPを全力で多面展開してて惚れ惚れしちゃいますね。

地方創生に加えて、iQIYIとしては新たなビジネスモデル開発の意味合いもあったということで、そんな気合いの入ったプロジェクトの第一弾に王一博が主演して成功したの、なにもかもが嬉しい〜〜〜!

そうそう、洛陽市出身の王一博は、配信開始直後に文化観光イメージ大使にも就任してました。

洛陽、世界史の知識が吹き飛んでいてもさすがに歴史的重要エリアであることはわかるんですが、おおよそどのあたりにあるのかもわかっていなかった(北京と上海の中間地点を内陸に移動したあたりにある)。中国史には特に疎いのでドラマを観るまで洛陽に行ってみたいなんて1ミリたりとも思ったことがなかったのに、そんな私ですら、いまや歴史的建造物を見てみたいし、王一博が大使となると現在の洛陽の様子も知りたいと思い始めている……。

隴西に至っては恥ずかしいことに聞き覚えすらない都市名なんですけども(世界史に出てくるっけ?)、Googleマップを見たら洛陽よりも更に内陸にあるんですね。中国、広い。

物語を通して現実に興味を持てる、目に映る世界が広がるの、很开心! 今後の华夏古城宇宙の展開も楽しみだな〜!

 

放送情報

放送日時:2022年5月4日(水)20:00〜
毎週(水)同時刻より2話連続放送
チャンネル:WOWOWプライム
WOWOWオンデマンドにて配信あり

WOWOW加入済の方、どうか1話だけでもご覧になってください……!

そして未加入の方へ。

WOWOWで観られるその他のおすすめ作品
・「陳情令」字幕版/吹替版 全50話
・「陳情令」関連番組(オーケストラコンサート、コンサート、ドキュメンタリー、バラエティなど)
・「鎮魂」全40話
・「哲仁王后 俺がクイーン!?」全20話(1話あたり60〜100分)
・「新米刑事モース〜オックスフォード事件簿〜」全13話
ベン・ウィショー主演「産婦人科医アダムの赤裸々日記」(未見、気になる)
・「ダブル」※漫画実写化、6月放送開始予定(絶対に観る)

WOWOWは月額2,530円かかるし、完全無料で済むトライアル期間はないけど、最初の2ヶ月はまとめて2,530円で視聴可能なので2ヶ月だけでもぜひ!(WOWOWのまわしものではない)

「風起洛陽」はオンデマンド配信もあるので、絶対に2ヶ月で退会するのであれば話数が進む7〜8月あたりまで待つのもありかもしれません。万一「風起洛陽」がお気に召さずとも、「陳情令」も「鎮魂」も激しくおすすめですので。何卒、何卒。

タイBLドラマの衝撃

遅ればせながら今月頭、初めてタイのBLドラマを観ました。

中国BL小説・ブロマンスドラマと同じく日本で波が立ち始めた時はふーんと横目に眺めていたのですが、U-NEXTの無料期間が終わる前にせっかくだから何か観ておこうと再生してみたら、すごい世界が開けていた…。

U-NEXTに続いてTERASAも無料トライアルに申し込んでせっせとタイドラマを視聴し、さらに楽天TVでレンタルするところまで来てしまいました。おそろしい。


タイBLドラマ初心者のマイベスト3

まだほんの少ししか観ていませんが、今のところマイベストの作品はこちら。

1. 2gether

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(引用元: @GMMTV

・眩しい。美しい。爽やか。かわいい。目の表現力が最高。まばたきするたびに宝石が零れ落ちる。
・学内一のイケメンという設定に説得力しかない美しさでギターも歌もうまい攻め(183cm)×俺女の子にめっちゃモテるぜと思っているちょいおバカだけど素直かわいい受け(185cm)
・性的描写ほぼなし(と言っていいはず)。
・TERASA会員無料。U-NEXTは会員でも追加課金制だが第1話は非会員も無料。

私はBLというジャンルにおいて、ふたりが想いを通わせるに至る心理描写、それを裏付ける仕事や日常の描写が魅力的な作品が特に好きです。学生ものだし性的描写も少ないながら2getherが爆発的人気を誇るのは、主役ふたりの恋愛感情だけの世界じゃなくて、彼らを取り巻く人々や学生生活の様子、そして作品のインスピレーションでありテーマでもある音楽が、作品世界を豊かに彩っているからだと思う。

まあ、なによりも主役ふたりのビジュアルが信じられないくらいに美しくて表現もチャーミングで瞬きする暇がないっていうのが最大の理由でしょうけど…でもやっぱり、それだけじゃ広がっていかないと思うのだ。

2gether Special Album

2gether Special Album

  • ブライト&ウィン
  • ポップ
  • ¥1833

サントラもスーパーかわいくて、これ流すだけで空気がキラキラします。もちろん作品のインスピレーションたるタイのバンドScrubbの曲もプレイリストにしてたくさん聴いてる!

キャストが集結して歌ったり弾いたりする「Play 2gether」なるバラエティ番組もあってキャスト沼にホイホイされる。あとどの作品もYouTubeに公式のメイキングとリアクション動画がある。あまりにも手厚い。


2. Lovely Writer The Series

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(引用元: U-NEXT

・回を重ねるごとに受けの可愛さと透明感が爆発する。4話がやばい。サブのヘテロカプもジェンダーの枠に悩み乗り越えていく様子が描かれていてすごく好き。家族へのカミングアウト問題や俳優のプライバシー、ファンの在り方なども描かれるので見応えがある。突っ込みどころはあるもののドラマ制作現場の雰囲気を見られるのでお仕事ものとしても楽しい。受けの担当編集は酷すぎて滅してほしいけど彼女がいたからこの出会いがあったんだよな…。
・年下わんこイケメン俳優執着スパダリ攻め(183cm)×年上ツンツンツンデレBLドラマ原作小説家受け(180cm)
・要所要所に色気がだだ漏れるし朝チュンはあるが、肌色は少ない。
・U-NEXT会員無料。第1話は非会員も無料。


3. Don't Say No

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(cr @MeMindY

・日本のBLで飽きるほど読んだエッセンスが立体化しまくっていて慄く。「ターン×タイプ2」サブカプのスピンオフ作品で、「ターン×タイプ」シリーズも同じく「知ってる」やつの立体化ですごいです。そしてDSNのサブカプも超絶良いです。私はサブカプの方が好き。
・愛が重すぎて手を出せない拗らせスパダリバスケ部キャプテン富豪息子攻め(188cm)×攻めが好きだが過去のトラウマにより自己肯定感激低で男遊びしまくり拗らせバスケ部副キャプテン受け(177cm)
・ふたりとも色気がすごいしお互いに愛を拗らせすぎててすごいのでNC(No Children)シーンもすごい。キャストのオフショサービスもすごい。
楽天TVでレンタル可能。第1話は無料。


日本のBL小説レーベルで言うなら、2getherはコバルト(専門レーベルじゃないけども)、Lovely Writerはシャレード、Don't Say NoはShyとかリブレの新書判…みたいな違いがある。挙げたレーベル名はあくまで個人の主観でしかありませんが、とにかくそのぐらいテイストに振り幅があって作品数もわんさかあるから、BL好きな人なら好きな作品がひとつはあるんじゃないかと思う。

テイストに幅はあれど、感情の機微に丁寧に向き合っているのが伝わってくる作品ばかりです。

新作もどんどん発表されるので供給が潤沢すぎて溺れそう。今年は私の大好きなDon't Say Noサブカプを主役にした新シリーズ「Just Say Yes」が予定されていて、観たらマイベストが更新されるであろうことを確信しています。

 

初心者が観測したタイBLドラマ文化およびタイ文化

・タイは人種の坩堝

たぶん社会の授業でこう習ったのであろうけれどもさっぱり忘れ、タイのイメージといえばガパオライスにバインミーグリーンカレーほか辛い食べ物、仏教、ランタン、LGBTQ先進国、あとなんか暑そう…くらいだった。
ところが、ドラマを観てみるとキャストの顔立ちがすごくバラエティ豊かで驚いた。日本と中国、それぞれ結構違うけどまあだいたいモンゴロイドベースではある。英米コーカソイドベース。でもタイは全部がマーブルに混ざってる。調べたら、多民族が折り重なるようにして融合してきた歴史があるんですね。面白いなぁ。中国ドラマでも今まで知らなかった美に触れて蒙を啓かれる思いがしたのですが、タイの作品もまた、自由をくれる感じがする。

・BLの主役たちはだいたいお金持ちのご子息

特に攻めの方々、なにせ大学生でBMWやポルシェを乗り回していたりするのである。実家に帰るシーンも謎の高そうな置物が並んでたり、天井がめちゃくちゃ高かったりするし、親が会社を経営していたりもする。今のところメインカプで庶民の描写を見たことがない。タイの庶民は日本の庶民よりも豪華なお部屋に住んでるってことかもしれないけど。

・攻めが「世話する」ものらしい

絶対に出てくるフレーズ「恋人の世話をする」。ふしぎ。BLなら攻め、あるいは男女カップルなら男が率先して世話するもの、っぽい(ドラマから推測しているだけですが)。養うとはまた違って、本当に身の回りのことをやってあげる意味のようなのですごい。英語だとcareだから「気にかける」でも良い気はするけど、日本の「気にかける」の域ではないのも確かだから翻訳者は「世話する」を選んだんだろうなぁ…。日本の旧来の価値観だと、男女なら女が世話する側って感覚ですよね。
そんなわけなのでタイBLはスパダリだらけである。時に空回ったり遠慮しすぎたりもするけれど、真摯に相手を思いやり、相手の喜ぶことをしたいと願い行動に移す姿を見るとこちらまで心が温かくなるし、ああどうか幸せになってくれと願わずにはいられない。もちろん、相手を想っての行動なので、受けも世話をする場面はある。「恋人は世話するもの(=思いやることがいちばん大事)」という基本姿勢も、タイBLが心に響く理由のひとつかもしれない。

・首を横に振りがち

あーあ、やれやれ、みたいな時に絶対首を横に振る。眉を上げながら、苦笑しながら、首を振る。他の国でもあるボディランゲージだけど、他の国の作品ではこんなにたくさん首振ってないと思うんだ。首振りを見すぎて私も近頃は夫との会話でつい首を振ってしまう。

・ピンマイクが服のがさがさ音をよく拾う

これも他の国の作品では聞き覚えがない。なぜなのだろう…? というか、他の国のメイキングでピンマイクつけてるの見たことない気がする。ガンマイクの種類がなにか違うのか?
ともあれ、ピンマイクがどこかについているのでふたりが接近すると服に当たってがさがさ言うし、わりとリップノイズも入ります。最初は戸惑ったけど慣れた。でもやっぱり不思議。

・同性愛の社会的障害はゼロじゃない、けれど

なんかね、タイはLGBTQ先進国というイメージが強くて、てっきり完全に障害ゼロなのかと思っていたわけです。でもドラマの描写においては、特に上の年代の人たちの中にはまだまだ偏見がある、あるいは自分の子供だと抵抗があるという人もいる様子。
そうは言っても、同世代のキャラクターは基本的に偏見なし。偏見を口にしたら「そんなこと言ってるおまえやばいよ」と言われるし、「男が好きなの?」という話題が出るとしても議論の中身が数歩先をいってる感じで清々しい。男性キャラは全員カップルになるBLファンタジー的な価値観というわけではなく、現実の価値観と地続きの清々しさ。そこがすごく良いのです。
実際はどうなんだろう…。

・日本要素がちらちら出てくる

日本っぽいごはん屋さんがよく出てくる(そしてネーミングがなかなかいかしてる)し、屋台トラックのメニューに日本のラーメンがあったりするし、お金持ちなママが浴衣着てお抹茶点ててたりもする。緑茶はヘルシーの象徴。そしてキャストのインスタを見てるとちょいちょいお寿司食べてて親近感が湧くし、過去にプライベートで来日していた様子も見られたりなんかして近所に出没していたのを知るとそわそわする。同じ空気吸ってたんだなって。

ダイレクトマーケティングが楽しい

作中でスポンサー商品の露骨な宣伝台詞が挟まるんだけど、それがもはやクセになる。かなりストーリーに深く組み込まれる商品もあって、うまいなぁと思います。タイに行ったらまずOishi(これも日本語ネーミングな飲み物)はダース買いするでしょうね。

カップルを演じたキャストは作品外でもカップル感を演出することが多い

私はモヤモヤする部分もあるんですが、大きな魅力でもある。作品を楽しんで、楽しみ尽くして、でももっと楽しみたい!というファンのニーズに応えてくれるすごい仕組み。個人のインスタで、ふたりのものすごーーく仲良さげな様子を見られる。マネージャーがカップル感ある激写フォトを出してきたりする。そりゃ盛り上がるわ…。
個人的に、中国ブロマンスドラマだとプロモーションとしてメイキングでふたりの仲が良い様子を見せまくるなど製作側がファンを煽るものの、それに関していざ問題が起きてもキャストを守るわけではなさそうなのが嫌だなと思っているんですよ。仲の良い様子を見られるのは嬉しいけどキャストを大事にしてほしい(彼らの真の関係性がどうなのかというのとは別問題)。

タイの場合、そもそもブロマンスじゃなくてBLだから事情が違うけど、製作&マネジメント側が徹底的に(役名だけじゃなくてキャスト本人の名前でも)カップル/コンビとして売り出して稼がせる前提で取り組んでいるように見受けられる。別の作品で別の人と組む場合もあるみたいだけど、何度も同じ人と組んでいる看板キャストもいて、そういうイメージ戦略まで織り込み済みの契約なんだろうなと勝手に想像しています。夢を見せてくれるプロだ。「Lovely Writer」だとそのあたりの契約内容が雑で大問題だったけどね。
で、そうだとしても、契約の上での施策であっても、キャスト本人を性的消費してるなぁと感じる瞬間はあってモヤモヤするんです、が、作品としてエロスも売りのひとつにしている場合はそうなっちゃうのもわからなくもない。難しい。
ちなみに、2getherの主役ふたりは作品外での絡みも控えめで"Bro"呼び。でもじゅうぶん仲良しなのが見てとれてにっこりしちゃうし、ふたり並び立つと美が溢れて眼福です。いや本当に、タイBLドラマは供給の勢いと質の平均値が凄まじすぎる。

 

作品の多様性という点において日本のBL小説&漫画はかなり成熟していると思うのだけど、私は日本のBL映像作品をほとんど摂取していなくて、数少ない観た作品はあまり心に刺さらず…映像作品でこんなにも愛と美が詰まっていて清々しくてハッピーに観られるBLがあるということが衝撃でした。タイのBLドラマ、日本のBL映像作品が好きな人はもちろん、日本のはなんか合わないなという人も楽しめる可能性大です。

私は今後、軸足は中国ドラマに戻しつつも、アマプラで観られるものを中心にタイBL作品もゆっくり観ていくつもりです。あとF4Thailandも! ブライト・ワチラウィット、好きだ〜〜!!! สุดหล่อรักมะ!!!!

 

▽勧めてくれた方に報告したくて描いた。

タイ語にも興味を持ち出した。

お絵描きのリハビリを始めて1年が経った

1年前、私はMIU404にだだはまりしていたのですね。

物心ついた頃から高校生まで、私の表現手段といえば描くことだった。ほとんどが落書きで、ひとつの作品として仕上げることは少なかったと記憶しているのだけど、とにかく小説や漫画を読むことと同じくらいに私とは切り離せないものだった。自分のことなので巧拙などわからないが、学年の中で数人いる「よく描いてる人」の枠にいたことは確かで、学内の作品集や修学旅行のしおりなんかに絵を添える必要があると決まって依頼され、楽しんで描いていた。

ところが、大学で別の表現方法に出会って夢中になり、描かない日が増えると、まず思うように描けなくなり、次いで描きたいものが思い浮かばなくなった。描くとなると、どうやって描きたいものを思いついていたんだっけ、というところから始めなければならない。それでもしばらく足掻いていたし、時折ふと思いついたら描いてはいたが、会社に勤めるようになると激務でそれどころではなくなった。

私の場合、資料や練習として実在のものの写真や実体を見て描くことはあれど、描きたいと思うのは脳内で想像したものがほとんどだったから、思い浮かばないと何も描けないし、そこを打開するのにはとてもエネルギーが要る。そして、かつてできていたことがまったくできなくなっている時のもどかしさ、無力感ったらない。ゼロから始める時にはなかった、「できない」感覚が足を引っ張り、妙な苦手意識が形成される。また描きたいなと思う瞬間はたくさんあったのに習慣が戻らなかったのはそのせいだ。

が、数年前に出会った友人が、それまで描く習慣はなかったけれど好きなものを表現するべく果敢に、粛々と、そして着実に「描くこと」に向き合っている様を日々目の当たりにして、その度に素敵だなと胸を打たれ、私もやっぱりやろうかな、やってみようかな、と前向きに思えるようになってきた。MIU404にはまる前にGood Omensのキャラクターを落書きしていたけれど誰にも見せていなくて、MIU404にはまった頃に『ソッカの美術解剖学ノート』を手に入れた(見つけた時に件の友人が求めているものに該当しそうだなと思って彼女にお勧めして、そうしたら自分でも取り組んでみたくなって結局買った)。届いた本のページをめくり、おぼつかないながらも少しだけ練習をしてみたのが最初のツイート。

1年間で描いた枚数は19枚だけだし、飛躍的に上達したわけでもない。でも過去の私と今の私を比べるとすごく収穫があって、できるかぎり余計なことを考えないようにするための策も功を奏したように思うので、節目にリハビリの様子をふり返っておきます。

ちなみにこれが誰にも見せていなかったマダム・トレイシーとアナセマ。

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ぐっちゃぐちゃの落書きだし、たぶんいろいろおかしいし、顔をどうデフォルメしていいかわからなくて何も考えずに描いたけど、私の好きな要素が出てるので気に入っている。

 

 

アナログで毎日なんでもいいから描いてみた

よく描いていた頃はもっぱら着色は透明水彩で、スキャナでPCに取り込むことはしても色味を調整するくらいしかしていなかった。せっかくならデジタルで描いてみたい、というのがひとつの目標だったのだが、いきなり機器を導入しても使わなくなったらもったいなさすぎるので、連日描いてみて描くのがやっぱり楽しいと思ったらiPadを購入しようと決めた。

なお、消しカスの掃除が嫌だったのでフリクションで描いていたが、何度も消すと紙にインクが乗らなくなるので困った。

頭をシンプルに(下手だの完成度がどうだの考えないように)しておきたかったので、最初は着彩禁止にしていた。

むぎちゃんの持つお皿の模様を描き終えて、それを眺めて嬉しくなった瞬間、昔の、暇さえあれば紙に線を描きたくっていた頃の私に戻ることを目指さなくていいのかもしれないと思った。あの頃の私なら、たとえお皿に模様が必要だと思ってもこんなふうにうきうきしなかっただろうから。ずっと「あの頃みたいに手を動かせない」無力感に囚われていたけど、今の私が好きなものを、今の私の好きなように出力すればいい。それが思うようにできなかったら練習すればいい、だけなのかもしれない。

 

iPad を購入した

日があいたのは、春はコスプレの衣装制作にかかりきりになっていたからです。そのあと店頭で最新機種も触ってみてしばらく悩み、最終的に整備済の11インチiPad pro(2018年発売の第一世代)を購入しました。

旧型でもこういう用途なら遜色ないよ、整備済品だとコストカットできるよ、と教えてくれたのも友人。iPad買おうかなぁ私もお絵描きしたいなぁと言い始めてだいぶ経ち、小出しに質問してたのに嫌な顔ひとつせず教えてくれて本当にありがたかった。

アプリはProcreateを使うことにした。買い切りだし、漫画を描くことはないと思ったので。

 

iPadで描き始めてぶちあたった課題

さて、デジタルで描くのがほぼ初めてなので、想定はしていたものの想像以上の壁に早速ぶちあたりました。

1. どのブラシを使えば想定通りに描けるのかわからない。

製図用シャープペンシル、ミリペン、水彩絵具と筆。かつて私が慣れ親しんでいたこれらのツールと同じようにデジタルで描くにはどうしたらいいのか、さっぱりわからなかった。調べてみたら、水彩絵具の塗り方、特に境界の部分の再現はとても難しいらしい。水彩と銘打たれた有料ブラシは見つけたが候補がありすぎる上に使用感がわからない(Procreateに入っている「水彩ブラシ」は全然水彩の塗り心地じゃないので疑心暗鬼になった)ので、ひとまず水彩の再現以外の塗り方を模索してみることにした。

シャーペンぽいのと、ミリペンぽいのは、完璧じゃないけどいちおう見つかりました。カスタムしたらもっと近付けられるんだろな。

2. デジタルならではのエフェクトの使い方がわからない。

乗算とか、オーバーレイとか、そういうやつ。その他にもいろいろ。試していくと、Twitterでタイムラインに流れてくる絵の1枚1枚が、ドローイングとペインティングだけではなく、いろんな処理を重ねて手をかけてあるのであろうことがわかるようになってきた。あと、サイズやレイヤーの分け方、色みの調整なんかもある。アナログでも塩を振るとかマスキング液を塗るとか金箔をまぶすとかビーズを縫い付けるとか、やれることはいろいろあるけど、ドローイングペインティング以外にやるべきこと、やれることが結構たくさんあるんだと知った。考えることがたくさんある。

3. そういえば、アナログでも塗りの経験がけっして多くなかったことを思い出した。

かつて私はこんな感じを好んで描いていた。

が、毎日描いていた時期も毎日塗っていたわけではなく、圧倒的に線画の割合が多かったし、落書き止まりが大半だった。さらに、もっぱら水彩絵具を好んでおり、それ以外の画材は(いちおうコピック不透明水彩を通りはしたが)さっぱりだった。

ということをようやく思い出した。デジタルが初めてとかいう次元ではない。なんということでしょう……。

 

課題を踏まえてやったこと

・好きだな、こういうふうに描いてみたいなと思う作風を真似しながら好きな題材を描く

強制的にいろんなブラシを試すことになるので。メイキングハウツーはほとんどの場合無いから、どうやって描かれているのか想像して試していった。描く対象は別のものなので、描き方をいちど自分の頭で分解して別の形で再構成するみたいな感じ。知識が足りないから当然うまくいかないこともあるけど、必ずなにかしら発見があったのでやってみて良かった。

やってみると、見るのは好きでも自分で描くのは楽しくない(技量とは別問題で、手を動かしてもわくわくしない)というパターンがあることもわかった。服でいうPD診断を思い出す新鮮な体験だった。

・描く前に個別課題を設定する 

たとえば、初めのうちはできる限りハードルを低く、「画面に入れる人物は1人だけ、バストアップ、対象本人が実際にとっていたポーズを描く」から始めて、人数を増やしたり、全身にしたり、想像したポーズにしたり。ひとつめとも被るけれど、極端なデフォルメに挑戦するとか、厚塗りに挑戦するとかを課題に設定することもあった。

とにかくハードルを下げる、他者との巧拙比較から意識を逸らして自分の変化にフォーカスするためにしたことだけど、課題を設定するとそれに対してどうだったかというふり返りもしやすいのが良かった。へたかどうか、他人軸で魅力的かどうかを気にする前に考えるべきことがあるのは良い。

・完成させる

これは私にとってすごく重要なことだと認識していた。何度も書いているように、かつての私はシャーペンで殴り描くのが好きだったのだが、たぶん本当はもっとひとつひとつの絵を完成させたかった。今は1枚絵として完成していないスケッチを眺めるのも大好きだし、それこそ画力や気持ちの勢いが如実に出るものだと思うけれど、とにかく「完成させる」経験が少なすぎるという自覚があった。塗りの経験値が低いのもこれと関連しているので、まずは巧拙よりも完成したかどうかを優先して気にすることに決め、なおかつなるべく線画だけではなく着彩までやることにした。

で、この1年に描いた19枚というのは私なりに完成させた19枚で、全部着彩してある。えらい!!!!!

・完成したら公開する

これも私にとっては大きな壁だった。イラスト投稿雑誌を隅々まで眺めるのが好きでせっせと買っていたのに、投稿はしたことがなかったのだ。今思うと実に謎なのだが、学内のコンペに出すことはできても雑誌に投稿することはできない、なんらかの心理的ハードルがあったらしい。さらに言えば、自分のホームページを作ることもしていなかった。本当に、描いて自分で眺めて、ごくたまにオフラインで人に見てもらうだけで満足していたんだな……。部活や美術の授業で作品にコメントをもらうのが(たとえダメ出しでも)すごく嬉しかったのは覚えていて、同じように描くのが好きな人と絵を交換したりしていたような記憶も、うっすらとある。

つまり、不特定多数の人の目に触れるところに自分の描いたものをさらす、という経験がほとんどなかった。好きな気持ちのアウトプットをするなら誰かに見てもらったほうが良いし、へたでも晒したほうが上達するとはよく聞くので、反応の有無や量は測らず、完成したら公開することだけをひとつの目標にした。

 

リハビリをしてわかったこと

・絵を描くと時間が溶ける。

映画を観ても小説を読んでも時間は溶けるが、描くことは自分で終わらせない限り永遠に続けられてしまう。時間をお金とみなさなければ、たいへんコスパの良い趣味です。しかし描きたいものはどんどん溜まるし、描きたいように描くためのスキルを磨く時間も欲しいし、と考えるようになって、描くスピードを上げる対策の必要性を思い知った。

が、当面は先述の3つの課題に立ち向かうべく、いろんなブラシでいろんな描き方をしてみることを第一義にすると決めて、時間を溶かすことを恐れないようにした。

・諦めずに取り組めばなにかしら完成する。

描き始め、あるいは塗り始めてすぐは全然しっくりこなくても、時間をかけることを厭わず(今はそれでいい)あれこれ試しながら完成形の想像をかため、手を動かせば完成することがわかった。デジタルだとすぐにUndoやRedoできるし、レイヤーを簡単に分けられるし、複製も1タップでできるし、それゆえにいろんなパターンを試してから決められるのがすごく良い。ああ私、いちおう小学生の時点でパソコンが家庭に普及した世代なのに化石みたいなこと言ってるな……。あと、消しカスが一切出ないのも良いですね。

・どうやら私は描くのが好きらしい。

紙とペン、iPadApple Pencilであれこれこねくり回していると、部分的な面倒くささを感じることはあるが、やっぱりあっという間に時が過ぎる。誰にも見せていなくても、Twitterにアップして♡がつかなくても、描いたものを自分で見て好きだと思えると無性に嬉しい(でも♡がつくともっと嬉しいし、つかないことへの淋しさはまた別にある、もちろん)。うまくないことに対して感じる情けなさとか絶望と、描くことの楽しさは別なのだ(そして誰かに反応してもらえるかどうか、についての感情も別なのだ)と認識できたのは収穫だった。

 

昔と今で変わったこと

・引き算のことばかり考えるようになった。

昔は、画面にどう要素を足すか、ということばかり考えていたような気がする。脳内にしかない想像をアウトプットしていたからかもしれない。想像を少しずつクローズアップしていた、ような。漫画やアニメのキャラクターを見て描く(二次創作)ことも少なからずあったが、二次元のものを自分の絵柄で二次元に出力していたわけだ。

今は、映画やドラマといった実写作品、日常で目にしたかわいい犬を描きたい欲が強く、三次元に存在するものを二次元に落とし込むことになる。おそらくこの差が大きいのだろうと思うが、どの要素を抜くか、どうしたら好きだと感じる要素を消さずに二次元にできるか、どの要素を消したら好きな要素が引き立つか、引き算のことばかり考えていることに気付いた。同じことに向き合っているつもりで逆のことをするようになった。面白いな〜。

このわんこはもともとこんな下描きだった。

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今回描きたいのとはなんか違うな〜と思って要素を減らしまくって完成した。リアルなものを見ながら自分好みに要素を間引いた状態ですっと出力できるようになりたい。

・絵柄に固執しなくなった。

「自分の絵柄がない」「あの人の絵柄に似ちゃう」「この絵柄から逸脱したくない」みたいなこと、かつてよく悩んでた記憶がある。が、どーーでもよくなった。歳をとるって強い。好きなものを好きなように表現するために必要な絵柄(線、タッチ、質感など)は模索したいし、この線は好きか? この顔のパーツのバランスは好きか? とはすごく考えるけど、「絵柄」という単位に自我を出したいとは思わなくなったな…すごいや…。もしかしたら今いろんなブラシや塗り方を試してるからで、そのうち気にし出すのかもしれないけど。ともかく、今のところはかつて重苦しくもやもやしてたあの記憶とは全然違って気が楽だ。

・うまくなきゃ意味がないと思わなくなった。

これは本当に年齢というか人生の段階の違いと、描くことに対する姿勢の違いが大きい。中学高校の頃は美大に進学したい、絵の仕事をしたいと思ってキリキリしていた。今もうまくなりたいけど、それは好きなものの好きなところを、伝わるように描きたいから。あと、自分で見て好きだと思えるものを描きたいから。なので、うまく描けないもどかしさがあっても無意味とは思わない。ぬるくなったとも言えるが、ひとつの趣味としては昔より楽しみやすい状態にあるのかもしれない。巧拙というのはあくまでも手段なのだな。

絵に限らないが、コンテンツを売り出す仕事を経験したのも効いているかもしれない。仕事にしたいがどうしたらそこに辿り着けるのだろうという焦燥感、今ならわりと実践的な回答ができてしまうし、コンテンツを商品として扱う側の視点で趣味と仕事の違いやマーケティングの重要性をまざまざと体感したことで、趣味として捉えるうえでも力みが抜けた気がする。

それと、身内に写真を生業にしている人がいたのもあって描くなら写真とは違う表現をしなくてはならないと思い続けていたが、写真を真似して描くのも良いものだと知れた。

好きなものをつぶさに観察して自分の手で構成していく作業、想像を遥かに超えて楽しい。うまさの話と同じで、描くこと自体が楽しければ良いと思えるようになった(肖像権と著作権を無視するという話ではない)。

 

1年間の成果

ありました!!!! 成果、ありました。明確に。

今、「鎮魂」を観て沸騰したやり場のない気持ちを絵として出力できていて、心底救われている。しかも、私が好きで好きでたまらないと感じたところがちゃんと伝わっていることがわかると激しく嬉しい(これは作った衣装を褒められた時も同じ)。さらに、描いたものをきっかけとしてコミュニケーションが生まれるのがまた嬉しい。頭ではわかっていたけど、アウトプットってしてみるものですね。

1枚目は落書きの部類だけど、「ささっと落書きする、ちょっと着彩もしたりして」みたいなのに憧れていたのです。昔からの反省で完成させることを意識していたけれど、よく考えたら手が動かない=気持ちよく落書きもできない状態なのがいちばん苦しかったのかもしれない……。

探したら同じようなこと呟いてました。忘れてたなぁ。

2枚目は、とっても自己満ですがふたりの上にまぶした✴︎を双子座の星の並びにしています。は〜〜2022年、鎮魂に出会えて良かった。

コスプレがきっかけで知り合った友人roccaさんとお犬様(敬称が他に思いつかない)のツーショットがあまりにかわいくて、衝動的に描いて送りつけたら大喜びしてもらえたのも素敵な経験でした。

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てろ〜んと溶けてるみたいにリラックスしててかわいすぎた。喜んでもらえたことで、好き!を表現することをやめずにいたいと思ったし、もっとたくさん描けるようになりたい、うまくなりたいとポジティブに思った。

そしてなにより、描くことをまだ楽しめるとわかったことが大きかった。拙くても表現手段が増えた感覚があって嬉しい。

 

今後のこと

・人体や動物を、好きなように描けるようになりたい。見たものも、想像したものも。

・描く速度を上げたい。

・気の向くままに落書きできるようになりたい。

余計なことを考えず楽しむことを優先するのは変えないが、好きなように描けるようになりたい、の一環で短時間のクロッキーを定期的にやることにしたので、これが続けば線画は速くなるはず。だし、落書きもしやすくなるはず。目と脳と手を鍛えてぜんぶ繋いでいきたい。

『ソッカの美術解剖学ノート』はiPadを導入してからほとんど取り組んでおらず、困った時に見る図鑑みたいになっているが、他の教本と合わせて少しずつ学ぶつもり。

・気に入ったブラシを繰り返し使って慣れる。

ようやくブラシの好みがわかってきたので、気に入ったものをどんどん使うようにする。結局細い線を描きやすいものが好きで、そういえば製図用シャーペンを使ってたのも細い線を書きやすかったからだったと思い出した。そのへんの好みは変わってないんだなぁ。

今年のうちに有料の水彩ブラシも導入してみたいな。

・日があいてもいいから、やめない。

長年こまぎれに気まぐれにやってきた英語学習でよーーくわかったんですが、そりゃ成長効率を考えるなら毎日した方がいいに決まっている。が、こまぎれで気まぐれな学習でも一切合切やめることはしなかった結果、ここ7年ほどは英語を使う仕事をしているし、英語で書かれた情報をつかみにいくハードルは中国語より断然低い。たとえ毎日できなくても、たぶん気持ちの上でやめなければそれはやめてないのです。

実際のところあまりに日があくと手が動かしにくくなるとかアプリの操作がわからなくなるとかいう問題は発生すると思うので、心構えはそれとして、適度に研鑽もしていきたいと思います。なんかこの1年ぼんやり考えてたことをここにわーっと書き出したことで落ち着いちゃうような気もして怖いんだけど、中国ドラマ沼が深すぎて結局描かざるをえない気もする。

 

総括

MIU404にはまった勢いでリハビリを始められてよかったな〜。昔に戻る、という目的がこの期間を経て変化した以上、今後はもうリハビリとは言わなくていいかな。趣味、お絵描きです。ふふふ。あとコスプレと縫い物も。

そして、なにごとも一歩目を踏み出すのがいちばんしんどいから、踏み出すきっかけをくれて、後押しもしてくれた友人にとてもとても感謝しています。いつも眩しいJunさん、ありがとう! 今のジャンルかぶってなくても変わらず大好きです!!!

中国語学習日記:目標&1冊目のテキストおわり

「陳情令」にはまって3日目に買った中国語の初歩テキストをひととおり履修し終えました。

 

■私の中国語学習目標(2021年冬時点)

・優先順位:リスニング>発音>リーディング>>>スピーキング>ライティング

・中国語でしたいこと:
 - ドラマの台詞やインタビューを聴き取る
 - 台詞を発音する
 - 主題歌とキャラソンを綺麗な発音で歌う
 - メイキングやバラエティ番組の字幕を読む
 - 好きな俳優のWeiboなどを読む

 

■学習プラン

当面、リスニングと発音にフォーカスする。

① まず発音の基本に取り組む→リスニングにもつながる
② 基本的な文法を知る
③ 基本文法を把握したら短文の瞬間作文&発音に取り組む→反復で刷り込み、音のつながり方とリズムに慣れる

※語彙は好きな作品からの吸収メインでよしとする

 

■1冊目のテキスト

『基本文型が身につく 中国語音読』金子真生/ナツメ社

正直おすすめできないのでリンクは貼りません。重要な基本項目の誤記と記載漏れ、初学者の混乱を招く例文のミスチョイス、一部音声データの抜け(あるいは仕様表記不足)、さらにそれらがウェブサイトにおいてもひとつも訂正されていないことが理由です。

が、ざざっと基本文法をさらうにはよかった。いちばんメジャーであろう『新ゼロからスタート中国語』をぱらぱらめくってみたところ、文法編と文法応用編までの内容をおおむねカバーしてあります。解説は粗めです。

やったこと:1課ごとに、ノーマルスピード音声を聴いて同じ速さで音読できるまでリピート→目で読んで意味を考える→解説を読む→改めてスロー音声をよく聴いて納得いくまで音読、という使い方をした。

やり込み切ったわけではないので、また使うかもしれません。

 

■学習ペースと所感

毎日時間を決めているわけではないので、累計学習時間がわからない。今後はせめてテキストに向き合っている時間だけでも記録しておこうかな。

おおまかにペースを振り返ると、

・10月に買ってすぐほんの少しやってみて、
・その後発音について疑問が出てきたのでこのテキストを離れてあれこれヒントを探しまわり、
・12月にまた文法に戻ってきてゆっくり進め、
・1月に入ってから後半を一気に終わらせた

というところ。

もちろん全部がしっかり身に付いているわけではないけど、とりあえず頭の中に基本的な手がかりが入った状態になった。

いくら中国のエンタメを好きになっても、かつて全然ダメだったわけだからさすがに勉強はしんどいかなと覚悟していたが、びっくりするくらいストレスがない。しかも、少し学ぶとドラマや歌が耳に入った時に「あ、最近やったやつ! ほんとに言ってる!」となるので面白いです(ごく簡単な部分だけだけどね)。あと、「なんで私この漢字の拼音知ってるんだろう…?」と思うとだいたいプレイリスト内の歌に出てくる文字だった。エンタメすごい。東外大の春のオープン講座に申し込もうかとも思ったのですが、授業プランを見てもときめかなかったのでしばらく独学でいきます。壁にぶつかったら何かしら課金しよう。

 

■テキストの他にやっていたこと

思いついたらやる、くらいですが、

・ただただ中国語の歌を流し続ける(これは毎日)
・中国語のドラマやメイキング映像を観る(毎日)(先週から「鎮魂」の沼に落ちました)
・夫に中国語でLINEを送る(もちろん夫もわからないのでなかばいやがらせだけどLINEに打ち込むのが結構楽しい)
・夫に中国語で話しかける(楽しい)
・これ中国語でなんて言うんだろ、と気になったら調べる(たまに)
・日常生活で調べた単語やドラマで聴き取った単語を単語帳アプリに記録する(たまに)

偶然見かけた中国語を解読するのも面白かった。

 

■今後の予定

プラン①には随時立ち返りつつ、③に沿う『口を鍛える中国語作文』に取り組んでみる。

しかし、とにかくリスニングと発音(発話ではない)がしたくて勉強を始めましたが、最近観たドラマ「鎮魂」があまりにも良かった、そして原作を猛烈に読みたいが邦訳版が未完という事態に直面したことで、リーディングもしっかりできるようになりたいと思い始めてしまいました…。まったくできるようになる気がしないけど、いつかは中国語の小説を読めるようになりたい。なお「鎮魂」原作はいろいろ制約があり、結局韓国語版を買って機械翻訳にかけながら読んでいます。

ドラマや小説とは別に、ちょっとした短期目標も思いついたので楽しみです。引き続きのんびりやっていきます。

 

なお、「鎮魂」の他に、12月からiQIYI(中国の動画サブスク)で配信が始まった王一博主演の「風起洛陽」にもはまっています。英語字幕ゆえ中国語よりも英語の勉強になってるけど。

あ〜〜それにしても鎮魂が良すぎてつらい……つらい……。

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3つめの言語を学ぶにあたり(多言語学習の魅力)

いま、中国語を学んでいます。独学で、気が向いた時に、ほんの少しずつですが。

実を言えば大学の第二外国語で中国語を選択した過去はあるのだけど、当時は1ミリも興味が持てず、クラスにもおそろしいほど馴染めず、単位をとれるぎりぎりまで欠席し、試験もぎりぎりの点数でどうにかパスしておさらばしたら、試験のために覚えたことは綺麗さっぱり記憶から消え去っていました。1科目は失敗して再履修したけど、なんにせよ再履を終えれば同じ状態である。10年経って、かろうじて覚えていたのは拼音と四声の存在(存在だけ)、あと「是」と「的」くらい。

言語の字面と音、言葉に内包される文化に触れるのが好きなので、興味をそそられるコンテンツが無い状態で学ぶのは私には無理だったようです。

しかし、陳情令です。

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何を言っているのか一切わからないけどただただ中国語を聞いていたいと思う日が来るなんて。デパートの中国語アナウンス、あるいはトイレに貼ってある注意書きの文字の並びにすらわくわくするなんて、2021年10月9日までの私はまったく思いもしていなかった。人生何があるかわかりませんね。

かつて、しちめんどくさいし違いがよくわからんと思っていた拼音も四声も、ひとつひとつがちゃんと違ってかわいく思えるし、発音するたび楽しさが込み上げてくる。エンターテインメントってすごいなと心から思います。

《陳情令》國風音樂專輯

《陳情令》國風音樂專輯

【主題曲】《無羈》(合唱版)

【主題曲】《無羈》(合唱版)

(毎日聴いてる)(実写ドラマなのにキャラソンアルバムがあるんですよ!)

で、初めて主体的に3つめの言語を学んでいるわけですが、漢字に馴染みがあるということのほかにも、3つめだからこその面白さ、気安さがあるように感じています。

 

英語を学ぶ前には知らなかったことたち:

① (いま見ている)参考書にすべてが書き尽くされているとは限らないとわかっている

② 人間がつくってきたものなので例外はたくさんあり、そのうち慣れたら覚えられるとわかっている

③ 文法は便利なものだとわかっている

母語にない音が存在し、自分で再現できる音は脳が認識可能になるとわかっている

⑤ 文法も語彙も用途にあわせて強化すればいいとわかっている

 

こんな感じ。地味に①が効いていて、さして悩まずに「ふ〜ん、そういうもんなんだ」「ああいう場合はどうなんだろ、書いてないけど別のとこで探せばいっか」とストレスなく進んでいけるのがとても良いです。詳しいことや例外的なことはもっと上級の本になら書いてあるかもしれないし、最新の、進化している最中の言葉は書物にまだ記されていないでしょうし。

④も大きいかもしれない。英語の発音はもう馴染んでしまったけれど、知っている音に固執しなくていいんだと思い出したら、すっかり楽しくなりました。注意深く聴きとって、口の動かし方を見て、自分の発音を録音してみて修正する。ぎこちなくたって楽しい。

あとね、逆に英語を学んだ経験が仇になっているかもしれないと思ったのが、ひととおり基礎を学ぶのにかかる時間のイメージ。中高6年間かかった印象が強いけど、すごく習得したかったわけじゃないところからのスタートで、しかも週に数時間しかやってなかったんだもんね。知りたいことがある上で自分の好きなだけやれるなら、同程度のレベルに到達するのにそこまで時間かからないのかも、と気付きました。

 

まだ3つめの初歩の初歩の初歩を踏み出したばかりですが、3言語習得した人がもっと多言語に突き進む理由がすこしわかった気がする。

私が中国語の参考書を買ってきた日、夫がやけに突っかかってくるので不思議に思っていたら、どうやら「語学=かなり気合いとパワーを必要とするもの。そんなにパワーかける必要ある?」という脈絡だったようで、まあパワーかける理由もあるけど私としてはパフェを食べに出かけるのと同じくらいの遊びのひとつなんだよ!と繰り返していたらいちおう納得してくれました。ごりごりスキルアップするほど真面目にやれるわけでもないしね。ただ好きなように戯れてるのよ。そういう楽しみ方もあるのよ。

そも、今年ほんとうはまったく違う言語を学ぶつもりでいたので、そちらも諦めたくはなく。効率的ではないでしょうが、私も来年4つめに手を出すかもしれません…。

 

▼ひとりでじたばたしている様子

 

最近いちばん好きな曲はこちらです!

鬥破蒼穹

鬥破蒼穹

アイスランドを想うキャラメルルバーブジャムのレシピ

こっくりとして甘酸っぱい、キャラメルとルバーブのジャム。

このツイートのリプに端的なレシピをメモしてありますが、詳しいレシピも書き記しておきます。材料はふたつだけ、おそらくイメージよりも短時間で作れます。

ストレートなルバーブジャムよりも深みがあり、キャラメルの風味で味が引き締まるのでぜひ味わってみてほしい。(私、甘酸っぱいものとこっくりした焼き菓子が好きなので、この味が好きにならないわけがなかった)

 

所要時間

30分

主な手順

  1. 材料を用意する
  2. 砂糖を焦がしてキャラメルにする【ここだけ要注意】
  3. キャラメルにルバーブを混ぜて煮詰める

できあがり分量

ボンヌママンのジャムひと瓶(225g)くらい

用意するもの:ツール編

  • 保存用の瓶
  • 容量1リットル程度の小鍋
  • (あれば)長めのシリコンスプーン

※鍋、もうすこし大きくても大丈夫ですがあまり底が広すぎると蒸発が早くかための仕上がりになりがちです。材質はアルミ以外ならなんでも。白いホーローは色がみやすくて好きです。保温性が高い鍋の場合、火を止めてからも加熱が進みやすいのでキャラメリゼの際には状態を注視してください。

※鍋が小さいので無印の「シリコーンジャムスプーン」が使いやすいです。

用意するもの:材料編

※私が買ったルバーブは1束200gでした。

ルバーブは赤いもの、緑のもの、赤と緑が混じっているものがありますが、キャラメルと混ぜるので色はあまり気にせずに。ルバーブ単独でジャムを作るならカットの段階で色分けすると綺麗です。

※砂糖は他の種類でもできますが、風味とは別の問題で、白いお砂糖のほうがキャラメリゼする時に色みを見やすいので断然おすすめです。

作り方

1. 保存瓶を洗い、しっかり水気を拭き取る。ホワイトリカーなどアルコール度数の高いお酒、食品OKなアルコールスプレーなどで内側を拭く。

※ひと瓶分のレシピ=ご自宅ではやめに食べる前提です。長期保存やどなたかに差し上げる時は煮沸消毒がベターかと。私は自分用なら長期保存でもこの方法にしちゃうけど!

2. ルバーブをよく洗って水気を拭き取り、根元と傷んでいる部分を切り取る。セロリやフキみたいな見た目で心配になりますが、皮は剥かなくて大丈夫。

3. ルバーブを1〜3cm幅にカットする。形を残しておきたい方は3cmくらいがいいと思います。まだ鍋には入れません。適当な器に入れておいてください。

4. グラニュー糖の半量(きっちりじゃなくてOK)を鍋に入れ、中火にかける。ここからキャラメリゼ完了までは目を離さないでね。

5. 外周が色づいてきたらそっと鍋を揺する、というのを繰り返す。全体が茶色く色づき、ぶくぶくする大きい泡からしゅわしゅわの細かい泡に変わったら、好みの色の濃さで火を止める。火を止めても余熱で焦げは進行するので、理想よりほんのちょっと色が薄いくらいで止めるといいです。(参考動画を下に貼っておきます)

※4倍量をステンレス鍋で作ってみたメモ:大きい泡はそれほど出ず(たぶん頻繁にゆすっていたから)、しゅわしゅわの泡が出始めたと思ったら一気に泡が増える。この時点で明るめの焦茶ですがすぐに火を止め、その後、鍋の保温力による加熱でかなり暗い焦茶まで進みました。

6. ルバーブを鍋に入れる。この時、キャラメルがジュッと音を立てて蒸気が出るので注意。

7. ルバーブとキャラメルを混ぜて馴染ませ、残りのグラニュー糖を追加して中火にかける。

8. 時折全体を混ぜ、沸騰したら弱火にして、アク(白くて細かい泡のかたまりに見えます)をスプーンですくいとって捨てる。

9. 好みのとろけ具合になるまで10〜15分ほど煮詰める。冷めるとすこしかたくなるので、理想より緩めで火を止める。

10. 火を止めたらあまり時間を置かずに瓶に移し、蓋を締めてから約1分後に一瞬だけゆるめ、シュッと空気が抜ける音がしたらすぐに固く締めなおす。そのまま冷ましたら完成! 膨張した空気を逃してから冷ますことで、内圧が下がって密閉されます。なお、瓶がかなり熱いので触れる時はミトンや軍手など布越しがおすすめです。(ツイート画像の通りいつも逆さまにして冷ましていたのですが、ここに書くために改めて調べてみたら逆さまにする必要はありませんでした…衝撃)

 

キャラメルを焦がす程度がいちばん迷うと思うので、こちらを参考に。ソース用レシピなので材料は違いますが、色と泡の具合は同じです。ひとつめはやや薄め、ふたつめはかなり濃いめにしてありますね。ふたつめのレベルまで濃くするのは慣れていないとリスキーだと思います。

 

そして私が感動したアイスランドのジャムはこちら。

Caramelized Rhubarb Jam

舌の記憶を頼りに勢いで作ってみたので今後ブラッシュアップするかもしれませんが、参考になれば嬉しいです。

もし作ってみておいしかったら、ぜひ教えてね!

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