ねむみめも

ねむみめも

It's ineffable.

2021年に出会った映像作品ベスト5

今更!!!

たいへん今更ながら、やっぱり脳の外に整理立てて記録しておくっていいなと思ったので書きます。

実を言えば去年は途中から鑑賞作品メモをつけそびれていて、遡るのが面倒になっていたのである。でもまあtweetとサブスクの視聴履歴でだいたいわかるかもしれぬとさらってみたところ、2021年、映画館で観られたのはたったの8作品だけ。「ヤクザと家族」は2回観たけど、1年間に10回も映画館に行けなかったなんて。そして、家で観たのも新旧および再視聴あわせて映画9作品、ドラマ14作品、TVアニメ5作品でした。少ないな。ひきこもってる間なにしてたんだっけ……それに引き換え今年は異常にドラマを観まくっているので年末は順位付けに悩みころげそうだなぁ。

ただ、計36作品の中でもMCUの新作が多かった上にどれも印象的だったのでマイベストを選ぶのが難しくて、これはこれで散々悩んだ。あえて順位付けするなら、こう。

 

5位:コントが始まる(ドラマ)

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(引用元:コントが始まる公式Twitterアカウント

まさかここまで心にしみこむとは思わなかった作品。菅田将暉さん主演。彼のオールナイトニッポンを聴いていたら他の主演ふたり、神木隆之介さんと仲野大賀さんがゲストにいらして番宣していた回が非常に楽しげな雰囲気で、2020年にどはまりしたMIU404での菅田くんのお芝居が好きだったので、これは初回観てみようと決めた。

ら、うまく生きられない人、わかりづらい弱さを抱えた人、心にしこりを残し続けている人の描き出し方がえらくリアルでなおかつやさしくて、胸がぎゅうぎゅうになった。でもタイトルの通りお笑い芸人トリオの話なので、全体的にはコミカルなムードなのも良い。私以上に夫が気に入って、放送終了後もたびたび録画を再生していた。主演3人に加えて有村架純さんと古川琴音さんにも魅了されてしまい、琴音ちゃんがCMに映るたびに夫婦で「あ! 妹!」と叫んでいる。

 

4位:ホークアイ(ドラマ)

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(引用元:Hawkeye | Disney+ Originals

いや〜〜〜爽快だった。クリント・バートンとケイト・ビショップの微妙な関係性の変化を丁寧に描きながら、どこまでもしっかりとエンタメ。画面も煌びやかで目に楽しい。最終回のエンドロールを大満足で眺められたし、今後の展開にもわくわくしてしまう。Disney+のMCUドラマシリーズでいちばん爽快感があったんじゃないか。数少ない、私が読んだことのある原作コミックからのドラマ化だったんですが、原作のおしゃれさと軽妙さがちゃんとMCUの中に昇華されてたように思う。そしてエレーナ……エレーナ……! この先が楽しみじゃ〜〜!

ホリデーシーズンに観るのにぴったりで、トリッキーなところは無くとも突き抜けて楽しかったのでこの順位にいたしました。

 

3位:ワンダヴィジョン(ドラマ)

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(引用元:マーベルドラマ『ワンダヴィジョン』|ディズニープラス公式

ワンダちゃんが好きなのもあるけれど、とにかく仕掛けが素晴らしかった。シットコム作品の再現ぶり、ビジュアルのかわいさ、話数を追うごとに解き明かされていく得体の知れない怖さ。わからない恐怖とわかりたくない恐怖、ついでにわくわくしちゃうエッセンスまでもが絶妙に混ざり合っていて、心が揺らいで惹き込まれる。毎週「どうなっちゃうの?!!」とエンドロールに向かって叫んでいた。

ワンダの過去の見せ方も面白かったな。彼女の抱える苦しみや葛藤を、彼女自身と一緒に追体験できる演出、にくい。ラストは胸が引きちぎれるかと思いましたが……そして「ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」でさらに打ちのめされましたが……まだ先があるって信じています、ケヴィン・ファイギ様。

キャラクター軸だと、「マイティ・ソー」シリーズで好きだったダーシー・ルイスの登場が嬉しかった。完全に想定外だったので嬉しすぎるサプライズ! きっとラブ&サンダーでも活躍するよね? そわそわ……。アガサ・ハークネスの衣装や佇まいも大好きだったので彼女のドラマも楽しみです。過去編になるのかな? 去年コミコン開催してたら彼女のコスプレする人少なからずいただろうなぁ。

 

2位:ヤクザと家族 The Family(映画)

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(引用元:ヤクザと家族 The Family公式Twitterアカウント

短く語ることが難しい……。MIU404からの流れで、綾野さん主演なこと、また気になっていた藤井監督の作品ということで夫とふたりで観に行った。1回目、映画館を出てもまだ呆然として頭がうまく回らなかったのを覚えている。受け取ったもの、受け取れなかったもの、己の中で立ち昇っては消えるもの、いろんな思考がごちゃごちゃに絡まって呆然としていた。

帰って、millennium paradeによる主題歌「FAMILIA」のMVを観て、初めて泣いた。たしか1週間後に2回目を観に行って、ようやく思考回路が動き出し、エンドロールでまた泣いた。

「泣ける作品」は別に好きじゃないんだけど、とかく頭を掻き回される、考え込まざるをえない作品で、メッセージ性が強いというよりも、とてつもなく美しい映画の中の、見えるもの、聞こえる音の隅々にまで問いが染み込んでいるような気配がするのが、すごい。

結構危ういところもあると思うんです、監督のインタビューを読み漁ってもなお、もやもやするところもある。でも主人公たちをまるごと肯定することが答えでもないと思っていて、考え続けなければと思わせてくれる、ずっと大切にしたい作品であることは間違いない。

 

1位:陳情令(ドラマ)

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(引用元:陳情令公式Twitterアカウント

10月9日の夜にAmazon primeで第1話の再生ボタンを押したのがすべての始まり。なんでこの日だったのか覚えてないけど、どうやら2019年と2020年の初め頃にも私は陳情令が気になっていたようで、しかし沼の深さを察知して様子を見に行くタイミングを計っていたんだと思う。正解だった。第2話の途中まで観てもいまいち話が掴めず、かといって放り出すのもなんか違う気がして、いったん原作第1巻を読んでみるかと電子書籍をぽちったところ、気付けば朝になっていた。

(ちなみにこのふたりのカップリング名はほんとうは忘羨と書いてワンシェンです。ドラマはBL作品じゃないけどね)

それからドラマの視聴を再開したら俄然解像度があがり、今度は心にダイレクトヒットしすぎて一気に摂取できず、すこし観てはキャストについて調べたりなんだりするうちに中国ドラマの沼に浸かりきっていました。怖い。

今更説明するのも……と思うんだけど、何がそんなに良いのかといえば、主役ふたりのみならず緻密に編まれた複雑な人間模様、私にとっては新鮮な異文化感(世界観や設定、衣装、音楽)、キャストの方々のあまりにも雄弁な瞳、そして麗しいビジュアル、でしょうか。細かく挙げ出したらきりがない。

もうね、たっくさんキャラクターがいて、それぞれの視点で捉え直すと新たな発見がぼろぼろ出てくるし、悪役もひとくちに悪と断じきれなかったりする。彼らが生きる世界の行く末、名も知らぬ誰かの人生にまで思いを馳せたくなるのです。

メインキャストの中には演技経験が浅い人も多いはずだけど、細やかなお芝居と演出で、何回観ても新鮮に楽しめるので困ってしまいます。予算が潤沢じゃないがゆえの粗い部分もご愛嬌。

ただただ全50話というボリュームだけが人に勧める際のネックなのだけど、完走したらあと50話欲しいと思うことうけあいです。あと、序盤は中国時代ファンタジー(仙俠もの)ならではの特殊用語も多くて混乱をきたしがちでして、そのあたりを同時視聴で解説することも可能ですので気になる方はお気軽にお声かけください。

なお、私は藍忘機が好きです。白い方です。

 

ふう。

ドラマ「ロキ」はいまだに消化しきれておらず、入れませんでした……が、かなりの引力で心を掻き乱された作品だったな……2周目したいけど心の準備が1年経ってもできていない。「ブラックウィドウ」も言わずもがな良かった。エレーナ、今後のMCUでたくさん活躍してほしいな。

アニメだと「かげきしょうじょ!」が好きでした。原作既読なのに毎話泣いてしまったし、エンディングアニメーションがきらきら眩くて、絶対スキップせずに最後まで観てた。

NTLの「ジェーン・エア」は「知っているはずなのに新鮮」という嬉しい体験ができた。

年内に完走しなかったので入れなかったけれど、先日書いた中国ドラマ「風起洛陽」との出会いも衝撃でした。

さて、2022年もあと半年。どんな作品に出会えるかな。まずは7/8公開の「マイティ・ソー ラブ&サンダー」がはちゃめちゃに楽しみです! (ワイティティ監督が出演してる「海賊になった貴族」も観たい!)

 

▼2020年のマイベストはこちら。